10月31日(火)、デンマークOP(10月17~22日@オデンセ・SSP)とフランスOP(10月24~29日@パリ・SS)に出場した日本選手団が帰国した。山口茜が2大会連続で準優勝、デンマークOPでは米元小春&田中志穂がインドOP以来の決勝進出、フランスOPでは西本拳太が自身初となるSSでの決勝進出を果たしている。羽田空港で取材に応じた4選手のコメントを紹介しよう。
山口「優勝できなかったので残念な気持ちもありますけど、2大会で決勝に行けたので、次の大会にこの流れをつなげていけたらいいと思います。デンマークに入ってから、ここ最近では自分の動きがいいほうだったこともあり、それが心の余裕にもつながりました。ショットにしてもラリーにしても、気持ち的に楽にできていました。
決勝まで行ったらやはり優勝したいとは思いますが、決勝まで行けるというのは、たくさん試合ができるということなので、自分にとってはとてもいいこと。たくさん試合ができれば自分は楽しいと思いますし、上に行けば行くほどレベルの高い相手と試合ができると思うので、そういうところを大事にしていきたいと思います」
西本「(決勝まで進めて)うれしいのと、優勝したかったというのが正直な気持ちです。決勝では実力的に相手のほうが一枚も二枚も上手だったので、その差を少しずつ詰めていけるように、練習からしっかり取り組んでいきたいと思います。
1回戦でリー・チョンウェイ選手に勝って、2回戦がすごく大事だと思っていました(大会時世界ランク15位のインド選手に2-0で勝利)。格上の選手に勝った次の試合で負けるのが一番もったいないというのは頭の中にあったので、そこを勝ち抜けたことが決勝まで行けた要因かなと思います。チョンウェイ選手に勝ったときはすごくうれしかったんですが、それよりもこのチャンスをものにしなければいけないという気持ちでした。自分の全部を出しきろうという気持ちで、すべての試合ができました」
米元「(デンマークOPは)大会を通してあまり調子がよくなくて、自分があせったり迷ったりして精神的に崩れることがすごく多く、田中にすごく助けられながら決勝まで進むことができました。(3月末~4月頭の)インドOPのあと、自分たちがもう1回決勝の舞台に立つことを目標にしていたので、(SS)プレミアで決勝に行けたことはすごくよかったです。
ただ今回の決勝は、相手の攻撃に対して自分たちが引いてしまって、レシーブの展開が多くなって崩れてしまうことがありました。もっと自分たちが勝負できる部分が出せていたら、もう少し点数が取れていたのかなという悔しい気持ちのほうが大きいです」
田中「個人的には(デンマークOPは)初戦から動きもよくて、調子がいいと感じながら戦えました。春はインドOPの直後にあったマレーシアOPの初戦がすごくきつくて、気持ちがうまく調整できなかったんですが、今回はデンマークOPが終わった後にしっかり切り替えてフランスOPに挑むことができたので、気持ちの持っていき方はよくなったかなと思います。
去年はスーパーシリーズに2回出て、ジャパンOPでベスト4、中国OPでベスト8に入って、B代表だったこともあり、その結果に満足していました。でも今年A代表としてSSを回って、ベスト8やベスト4に入っても悔しいと思うようになっていますし、今回も決勝の舞台で自分たちの思うようなプレーが出せませんでした。試合を通して2人が納得できるプレーをもっとできるようになれば、さらに上に行けるのかなと思っています」
取材・文/バドミントン・マガジン編集部