10月26日に開催された第68回全日本学生選手権(愛知・一宮市総合体育館)最終日は、男女個人戦の準決勝、決勝が行なわれた。ここでは男子シングルスの戦いをダイジェストでお伝えしよう。
【男子シングルス】
日本A代表で優勝候補とされた五十嵐優(中央大④)が、4回戦で敗退。そんな中、準決勝は前回ベスト4の古賀穂(早稲田大③)が、筑波大の牧野桂大(③)と対戦。牧野は準々決勝で大関修平(中央大④)をファイナルゲームの末に下した勢いをそのままに、第1ゲームを積極的に仕掛けていく。しかし、その攻撃をかわして得点を重ねた古賀が22-20で切り抜けると、第2ゲームも追走する牧野を振り切って21-16。2−0で勝った古賀が決勝の切符を手にした。
もう一方の山では、日本体育大3年の小本翔太と、昨年のインターハイ王者・山澤直貴(法政大①)が激突。ファイナル勝負となった接戦を、持ち前のねばり強さで戦い抜いた小本が、21-17で勝利し決勝に勝ち進んだ。
3年生同士の対決となった古賀、小本の決勝戦は、第1ゲームを24-22で古賀が制す。すると、ここで小本にアクシデント。「(第1ゲームで)自分が20点目をとったときに、両足の太ももをつってしまった」と、ラリーを続けるのがやっとの状態に。第2ゲーム序盤こそスマッシュでポイントを奪った小本だったが、後半は古賀がきっちりラリーを制して21-10。小学生時代から各年代のタイトルをつかみ続けてきた古賀が、大学チャンピオンの座もしっかり射止めた。
優勝:古賀穂
「優勝を目標にしていたので、それが達成できたので素直にうれしいです。最後の試合まで2−0で勝ち続けたのはよかったけど、自分のプレーが出し切れたかというとそうではない部分もありました。もっとミスを少なくできる場面もあったし、コースが甘かったりしたので、練習通りにプレーするのは難しいと改めて思っています。3年生で優勝できたのもよかったですが、小・中・高、そして大学のタイトルがとれたので、それもすごくうれしいです」
▼準決勝
小本翔太(日本体育大)②〔21−7、21−23、21−17〕1●山澤直貴(法政大)
古賀 穂(早稲田大)②〔22−20、21−16〕0●牧野桂大(筑波大)
▼決勝
古賀 穂②〔24−22、21−10〕0●小本翔太
取材・文/バドミントン・マガジン編集部