10月21日に開幕した第68回全日本学生選手権(愛知・一宮市総合体育館)は22日、大会2日目を迎えて男女団体戦の準決勝と決勝が行なわれた。ここでは男子の模様をダイジェストでお伝えしよう。
【男子団体ダイジェスト】
準決勝ではまず、連覇をめざす中央大が早稲田大と対戦。2面展開で試合が進むなか、中央大は第1シングルスで日本A代表の五十嵐優が松本康平に14本、11本で完勝した。しかし、早稲田大は第2シングルスの古賀穂、第1ダブルスの中里裕貴/小野寺雅之がともにストレート勝ちを収めて逆転に成功。すると、2−2で迎えた第3シングルスでは、1年生の小野寺が古屋樹から白星を奪取。早稲田大が優勝候補を破って決勝進出を決めた。
一方、反対のヤマでは、龍谷大と日本体育大が激突した。龍谷大は成富勇太と清水智彦が第1・2シングルスで勝利して優位に立ったが、日体大も玉手勝輝/山下恭平と市川和洋/馬屋原大樹のダブルス2本で白星を奪い、試合を振りだしに戻した。それでも、最後は龍谷大の4年生・内田裕太郎が山下恭平にファイナルゲーム23−21で競り勝って、龍谷大が2年連続となる決勝進出を果たす。
決勝戦は、前回王者を破って勢いに乗る早稲田大が、一気に攻めたてる。第1シングルスの古賀、第2シングルスの松本が、ともにストレート勝ちして早稲田大が2−0とリードを奪った。早稲田大優位のなか、続いてほぼ同時に始まったダブルスの2対戦は、どちらもファイナル勝負の接戦に。なんとか2つとも勝利を収めて第3シグルスへと望みをつなげたい龍谷大だったが、早稲田大は中里/小野寺が龍谷大のエース・成富/内田を相手に気迫で上回った。中里/小野寺は第3ゲーム21-19でウイニングポイントをつかみ、早稲田大男子が24年ぶりとなる団体優勝で歓喜に湧いた。
<優勝校主将コメント>
早稲田大・松本康平
「優勝はすごくうれしいです。自分の代になってから練習量を多くして、無駄な時間をつくらないように心がけてきました。今大会の勝因をあげるなら、古賀と中里/小野寺が確実に1本を取ってくれるという信頼感です。今年は関東春リーグと東日本選手権で優勝。秋リーグは2位でしたけど、主要大会でずっと上位にいられたので、来年も強い早稲田でいてほしいと思います」
▼決勝
早稲田大 3−0 龍谷大
古賀 穂②〔21−8、21−14〕0●成富勇太
松本康平②〔21−15、21−15〕0●清水智彦
中里裕貴/小野寺雅之②〔11−21、21−17、21−19〕1●成富勇太/内田裕太郎
▼準決勝
早稲田大 3−2 中央大
龍谷大 3−2 日本体育大
取材・文/吉井信行 写真/江見洋子