9月16日に開幕した全日本ジュニア選手権(群馬県・ALSOKぐんまアリーナ・サブアリーナ)は、19日に各種目の準決勝・決勝が行なわれた。ここでは、女子のダイジェストをお伝えしよう。
【ジュニアの部 女子シングルス】
女子シングルスは、優勝候補の水井ひらり(福島)が全試合ストレート勝ちで頂点に立った。準決勝では佐川智香(栃木)を相手に快勝を収めると、決勝では明地七海(京都)を9本、18本に抑えてV。第2ゲームは終盤まで競り合ったものの、焦らず、丁寧に攻めていった水井が我慢勝負の展開を制した。
【ジュニアの部 女子ダブルス】
女子ダブルスを制したのは、第1シードの吉田瑠実/齋藤夏(埼玉)。インターハイ3位の実力を持つ二人は、植村理央/藤井史織(大阪)との準決勝を2-1で突破すると、決勝は水井ひらり/内山智尋(福島)を9本、7本と圧倒。序盤からスピード感あふれる攻撃的なダブルスを展開し、相手に付け入る隙を与えなかった。
【ジュニア新人の部 女子】
今年の全国中学校大会でベスト8に名を連ねた杉山薫(福島)が、ジュニア新人の部で優勝を果たした。最終日までストレート勝ちを続けた杉山は、この日も盤石の戦いぶり。準決勝では栃木の舛木さくらを16本、14本で下すと、決勝では1学年下の明地陽菜(京都)を相手に16本、12本で勝利。ねばり強さの光る相手だったが、終始冷静に試合を運んで攻撃チャンスをつくった杉山が全小以来のタイトルをつかんだ。
★優勝コメント
ジュニアの部シングルス優勝≫水井ひらり(福島)
「久しぶりに優勝できて、ホッとしました。みんな向かってくると思っていたので、受け身にならずにチャレンジ精神で、1本ずつ強気に焦らずプレーできたのがよかったと思います。インターハイでは足をつってしまったので、今回はつらないように自主トレーニングをしたりしてきました。練習でもミスをしないように心掛けていたので、今回はその成果とかを出せたかなと思います」
吉田「うれしいというより、安心した気持ちのほうが大きいです。私たちは去年から成績残していたので、プレッシャーみたいなのがあって…緒戦(2回戦)からファイナルばかりやってしまいました。でも、二人で声を出して向かっていって、我慢しながら勝ち上がることができました。今後はどんな相手に対しても、自分たちの実力を発揮できるようにしていきたいです」
齋藤「いままで2番とか3番ばかりで、今回こそ優勝したかったのでうれしいです。焦ってファイナルになることが多かったんですけど、決勝は自分たちの一番のプレーが出せました。先にリードできたから落ち着いてできたし、焦らずできたことがよかったと思います。今度は高校選抜でも優勝できるように頑張っていきたいです」
「うれしいです。小学生のときに優勝しているのもあって、追われる立場だというのはわかっていました。なので、最初は不安とかもあったんですけど、同じチームの涼奈(小野)が反対の山から頑張っていて、自分も頑張らなきゃと思いました。気持ちの面で負けないようにプレーできたことがよかったです。来年の全中では、チームを引っ張って2冠できるようにしたいです」
各種目準決勝・決勝の結果は以下の通り。
【ジュニアの部 女子シングルス】
▼準決勝
明地七海(京都)2-0 上杉 杏(埼玉)
水井ひらり(福島)2-0 佐川智香(栃木)
▼決勝
水井②〔21-9、21-18〕0●明地
【ジュニアの部 女子ダブルス】
▼準決勝
吉田瑠実/齋藤 夏(埼玉) 2-1 植村理央/藤井史織(大阪)
水井ひらり/内山智尋(福島) 2-0 関谷芽紅/徳岡梨々香(大阪)
▼決勝
吉田/齋藤②〔21-9、21-7〕0●水井/内山
【ジュニア新人の部】
▼準決勝
明地陽菜(京都) 2-1 小野涼奈(福島)
杉山 薫(福島) 2-0 舛木さくら(栃木)
▼決勝
杉山②〔21-16、21-12〕0●明地
取材・文/バドミントン・マガジン編集部