5月27日(土)に開幕した『2017年日本ランキングサーキット大会』(埼玉県さいたま市)。30日(火)は各種目の準決勝が行なわれた。混合ダブルス・男女ダブルスの試合結果とピックアップ選手のコメント、31日に行なわれる決勝の組み合わせを紹介しよう。
【男子ダブルス】
違法賭博問題による処分明けとなる古賀輝(NTT東日本)。復帰を待ちわびていた大学時代からのパートナー・齋藤太一とともにコートで躍動する姿が、観客の心をとらえている。準決勝では第1シードで優勝候補の井上拓斗/金子祐樹(日本ユニシス)と対戦。序盤から激しく攻め合う高速ラリーの第1ゲームは、24-22で井上/金子が奪う。しかし、古賀/齋藤はひるまず前に詰め、上からシャトルをとらえて決めにいく。二人で声をかけ合って勢いに乗り、第2ゲームは15本、ファイナルゲームは16本と、第1シードのペアを圧倒。同じく復帰戦となる桃田賢斗に続き、NTT東日本勢が単複で決勝進出を果たした。
男子ダブルスの台風の目、サウスポーペアの小林優吾/下農走(トナミ運輸)は、大嶋一彰/山﨑裕太(日立情報通信エンジニアリング)と対戦。第1ゲームはコンビネーションが冴えたものの、追いつかれる展開から21-23で失う。第2ゲームは、大嶋/山﨑が強いフィジカルを生かした重いスマッシュを次々と叩き込み、長いラリーではサウスポーの二人のバック奥にきっちり押し込むうまさも見せて圧倒。わずか8本で決着をつけた。
▼試合結果
古賀輝/齋藤太一(NTT東日本)②〔22-24、21-15、21-16〕1●井上拓斗/金子祐樹(日本ユニシス)
大嶋一彰/山﨑裕太(日立情報通信エンジニアリング)②〔23-21、21-8〕0●小林優吾/下農走(トナミ運輸)
🔻ピックアップ選手のコメント
古賀「昨日は出足が悪かったので、1G目序盤から足を動かしていくことがテーマでした。そこがうまくハマってよかったです。試合を重ねるにつれて、調子も上がっています。一昨年この大会は2位だったので、その結果を超えたいです」
齋藤「相手がハーフ球を多めに使ってきていたので、それを自分たちが上で触れるように意識してプレーできたことと、我慢できたことがよかったと思います。明日も最後まで自分たちのプレーを出しきって、優勝できるように頑張ります」
▼31日・決勝の組み合わせ
古賀輝/齋藤太一(NTT東日本)-大嶋一彰/山﨑裕太(日立情報通信エンジニアリング)
【女子ダブルス】
永原和可那/松本麻佑(北都銀行)と新玉美郷/渡邉あかね(NTT東日本)は、ナショナルB代表ペアの対決。第1ゲーム序盤は、新玉/渡邉が前でつかまえる形を作ってリード。長身の永原/松本は上から押し込み、さらに、力強いロングレシーブで後衛を左右に振って、前衛にシャトルをさわらせない展開に。第1ゲームは、21-16で永原/松本が奪った。激しく攻め合い続ける第2ゲーム、先に20点を取ったのは新玉/渡邉。20-18でゲームポイントを握るが、そこから4連続得点を奪われ、20-22でゲームオーバー。昨年は準決勝で敗退した永原/松本が、決勝進出を果たした。
ナショナルB代表の篠谷菜留/星千智(日本ユニシス)は、今年からペアを組む松田蒼/荒木茜羽(岐阜トリッキーパンダース)にストレート勝ち。第2ゲームはレシーブが浅くなったところを攻め込まれてリードされるも、コーチ席に座る小宮山元監督の「強気!」「守りじゃない!」「前で勝負!」の指示どおりに攻め返し、16-16から逆転。最後の一本も上から相手コートに押し込んで決めると、二人で絶叫して抱き合い、喜びを爆発させた。
▼試合結果
永原和可那/松本麻佑(北都銀行)②〔21-16、22-20〕0●新玉美郷/渡邉あかね(NTT東日本)
篠谷菜留/星千智(日本ユニシス)②〔21-10、21-18〕0●松田蒼/荒木茜羽(岐阜トリッキーパンダース)
▼31日・決勝の組み合わせ
永原和可那/松本麻佑(北都銀行)-篠谷菜留/星千智(日本ユニシス)
【混合ダブルス】
ここまで3試合、すべてストレート勝ちの米元優樹/米元陽花(宇部興産/ACT SAIKYO)。大嶋一彰/木戸よし美(日立情報通信エンジニアリング/七十七銀行)との準決勝は、序盤から妹の米元陽が積極的に前でさわり、兄の米元優が豪快なスマッシュを決める。兄妹の持ち味とコンビネーションが光り、14本、14本のストレート勝ち。最後の一本は、兄がスマッシュ→妹が前衛で叩くという最高の形だった。
混合ダブルスの台風の目、サウスポー同士の金子祐樹/中西貴映(日本ユニシス/早稲田大)は、第1シードを倒して勢いに乗る浦井唯行/横山めぐみ(丸杉/山陰合同銀行)と対戦。ベンチでは全日本総合で混合ダブルスを2度制している早川賢一コーチが、サービス時の立ち位置から細かくアドバイス。大学生の中西がよく応え、勝負はファイナルゲームに突入。金子/中西は常にリードされる苦しい展開から、シンプルかつ積極的なプレーで逆転勝ち。若き異色ペアの快進撃は最終日まで続く。
▼試合結果
金子祐樹/中西貴映(日本ユニシス/早稲田大)②〔21-14、13-21、21-18〕0●浦井唯行/横山めぐみ(丸杉/山陰合同銀行)
米元優樹/米元陽花(宇部興産/ACT SAIKYO)②〔21-14、21-14〕0●大嶋一彰/木戸よし美(日立情報通信エンジニアリング/七十七銀行)
▼31日・決勝の組み合わせ
金子祐樹/中西貴映(日本ユニシス/早稲田大)-米元優樹/米元陽花(宇部興産/ACT SAIKYO)
31日は各種目の決勝が行なわれる。混合ダブルス、女子シングルス、男子シングルス、女子ダブルス、男子ダブルスの順番となる予定で、試合開始予定は10時。