5月25日に開催されたスディルマンカップ(オーストラリア・ゴールドコースト)5日目は、グループ1の決勝トーナメント準々決勝などが行なわれた。グループ1の準々決勝は、韓国VS台湾、デンマークVSタイが熱戦を繰り広げている。ここでは2試合のダイジェストをお伝えしよう。
◆韓国VS台湾
予選リーグBで戦った2チームが準々決勝で再び対決。前日の予選では台湾が3−2で韓国を下しており、この勢いのまま連勝を飾って初の準決勝進出をめざしたいところ。
オーダーは両国ともに男子ダブルスのみ変更しており、それ以外は予選と同じ顔合わせに。その第1試合・男子ダブルスは、韓国の催率圭/徐承宰が、世界ランク10位・李洋/李哲輝をファイナル勝負の末に撃破し、先制ポイントをもたらす。しかし、続く女子シングルスでは、予選と同じく台湾の戴資穎が韓国の成池鉉を退けて1−1に戻した。
第3試合の男子シングルスは、孫完虎と周天成のトップランカー対決。5月25日付の世界ランクでリー・チョンウェイ(マレーシア)を抜いて1位に輝いた孫完虎だったが、試合のペースは周天成に握られた。第1ゲームを落とした孫完虎。しかし、第2ゲームを21-18で取り返すと、第3ゲームは両者譲らぬ接戦となった。
勝利への執念をみせ、先にマッチポイントをつかんだのは周天成。20-19、あと一本で勝利のところまできたが、ここで孫完虎が放った低めのロブを周天成がアウトの判断。ラインズマンのジャッジもアウトの判定となり、喜びを爆発させた周天成だったが、孫完虎はすかさずチャレンジ(映像判定)を要求。この結果が“イン”の判定に覆ると、得点は20オールとなり試合は続行された。集中力を保ってなんとか攻撃を仕掛ける周天成だったが、望みをつないだ孫完虎はこれをしっかりレシーブして逆転に成功。絶妙な判断をみせた孫完虎が23-21で勝ち、韓国が2−1と王手をかけた。
一度は勝利に近づいた台湾だったが、この敗戦が後続に重くのしかかった。女子ダブルスは韓国の張藝娜/李紹希が、V候補の貫禄を見せて台湾ペアを封じ込める。13本、18本のストレートで台湾ペアを破った韓国が、予選リーグのリベンジを果たして準決勝進出を決めた。
▼準々決勝
韓国(B組2位) 3−1 台湾(B組1位)
催率圭/徐承宰②〔21−16、14−21、21−17〕1●李洋/李哲輝59分
成池鉉●0〔14−21、24−26〕②戴資穎52分
孫完虎②〔13−21、21−18、23−21〕1●周天成91分
張藝娜/李紹希②〔21−13、21−18〕0●許雅晴/呉玓蓉45分
◆デンマークVSタイ
勝てばスディルマンカップで2大会ぶりのベスト4となるタイは、第2シードのデンマークと対戦した。第1試合の混合ダブルスを制したのはタイ。デチャポル/サプシリーが、クリスチャンセン/シーグセンを相手に19本、19本で競り勝つ。第2試合の男子シングルスは、前日のインドネシア戦で敗れているビクター・アクセルセンが、タイのタノンサック・サエンソムブーンスクを圧倒し1−1のイーブンに戻した。
女子シングルス(第4試合)にラチャノック・インタノンを擁するタイは、第3試合の男子ダブルスでなんとか勝利を手にしたかったが、ここでしたたかさ見せたのがデンマークのピーターセン/コールディング。タイペアの波状攻撃をしのぎながらファイナル勝負に持ち込むと、後半も堅いレシーブから角度のあるアタックにつなげて勝利をもぎとった。女子シングルスはラチャノック・インタノンが、冷静に相手をさばいてストレートで勝利。これで2−2の同点となり、勝負の行方は最後の女子ダブルスに委ねられた。
両国ともに応援がヒートアップするなか、第1ゲームを奪ったのはタイペアだった。サプシリー/ジョングオルファンは、デンマークのリターユール/ペデルセンに果敢に攻め込んで主導権をつかむ。さらに第2ゲームも11-5と先行。劣勢に追い込まれたデンマークペアは、なんとか気持ちを立て直そうとしたが、タイペアの連続攻撃に防戦一方。最後は21-12で勝利したタイが、歓喜の準決勝進出を果たした。
▼準々決勝
タイ(A組2位) 3−2 デンマーク(D組1位)
デチャポル/サプシリー②〔21−19、21−19〕0●クリスチャンセン/シーグセン49分
タノンサック・サエンソムブーンスク●0〔15−21、6−21〕②ビクター・アクセルセン31分
ボディン/ニピフォン●1〔21−15、18−21、16−21〕②ピーターセン/コールディング68分
ラチャノック・インタノン②〔21−15、21−14〕0●リーネ・ヤエスフェルト38分
サプシリー/ジョングコルファン②〔21−15、21−12〕0●リターユール/ペデルセン44分