2月11日(土)に、日本最高峰のリーグ戦『S/Jリーグ』第12日が、東京・代々木第二体育館で行なわれた。ここでは女子の結果をお伝えしよう。
【東京大会】
NTT東日本が3勝目をゲット!
NTT東日本と ACT SAIKYOの2勝3敗同士の対決。先制したのは第1ダブルスに起用されたNTTの尾﨑/川島だ。第1ゲームこそACT SAIKYOのエースダブルス・米元陽花/今井優歩に21−19とねばられたが、第2ゲームはしっかり主導権を握って勝利。チームに勢いをつけた。
続くシングルスはナショナルA代表の三谷美菜津と、B代表に初選出された齋藤栞が対戦。「三谷さんは経験もあるし、球際も強いと思っていた」という齋藤は、それでも積極的に攻撃を仕掛けてポイントを奪いにいく。これに対し三谷は「相手が向かってくると思っていたので、逃げるのではなくしっかり準備をして、こちらから立ち向かっていくようにした」と、齋藤の攻撃を受け止めながら得点を重ねた。
第1ゲームを三谷が17本で抑えると、第2ゲームも最後まで攻め込む齋藤を22−20で振り切って勝利。エースがきっちり仕事を果たしたNTT東日本が、2連勝でチームの勝ち星を手にした。
第2ダブルスはNTTの新玉美郷/渡邉あかねが、ACT SAIKYOの原麻衣子/西友理を14、19本で封じ、NTT東日本が3−0で快勝。リーグの勝敗を3勝3敗の五分に戻し、単独4位となった。最終戦は現在3位の北都銀行と対戦する。
▼結果 国立代々木競技場第二体育館(入場者数1,500)
NTT東日本(3勝3敗)3−0ACT SAIKYO(2勝4敗)
尾崎沙織/川島里羅②〔21−19、21−13〕0●米元陽花/今井優歩
三谷美菜津②〔21−17、22−20〕0●齋藤栞
三谷「チームは2勝しかしていなかったので、この2戦はどうしても勝ちたいと思っていました。今日は初めて対戦した相手。どういう球がくるかわからず慌ててしまった部分があったので、もう少し低い球、高い球を打ち分けられればよかったかなと思います。要所でミスが出てしまったけど、最後は勝ちきれたので、そこはよかったです」
齋藤「三谷さんは経験もあって球際が強いので、簡単に決まらないのはわかっていました。でも、決めにいってしまい、攻め急いで焦ってしまいました。ただ、最後の方はネット前に仕掛けていけたので、それを1ゲーム目から出せればもっと得点がとれたかなと思います。リーグ戦は普段戦えない格上の選手と試合ができるので、相手にくらいつきながら試合を楽しめたらと思います」
新玉美郷/渡邉あかね②〔21−14、21−19〕0●原麻衣子/西友理
岐阜トリパンが今季初勝利!
Aクラス入りに向けてなんとか白星をつかみたいヨネックスと、今季いまだ勝ち星がない岐阜トリッキーパンダースが対戦。
第1ダブルスはヨネックスが櫻本絢子/髙畑祐紀子、岐阜トリパンは江藤理恵/山口ソヨカを起用。すると、どちらも譲らず接戦となり、第1ゲームは23−21で岐阜トリパンが先制。第2ゲームも激しいラリーの攻防となったが、再び20オールのデュースからトリパンの江藤/山口が抜け出し22-20で勝利。貴重なポイントをつかんだ。
シングルスは、ヨネックスが総合王者の佐藤冴香を起用せず、総合4強の鈴木温子で勝負に挑む。「(公式戦は)全日本総合以来の試合」という鈴木は、岐阜トリパンの山本紗椰を相手に迎え、序盤は「慎重になりすぎてスイングが小さくなったり、フットワークのよさがでなかった」と苦戦が続く。第1ゲームを奪われたが、硬さもとれて第2ゲームを奪い返すと、「最後は気持ちを出していったら、相手が引いてくれた」(鈴木)と、21−14に抑えて勝ち星をつかんだ。
勝負の行方は第2ダブルスに持ち越されると、プレッシャーのかかる中で勝利をつかんだのは、岐阜トリパンの程文欣/松田蒼。ヨネックスの内藤真実/土井杏奈との勝負は、第1ゲーム21−19で程/松田が先制する。「程さんが球を作ってくれるので、私が後ろ、程さんが前という形をしっかり継続できた」(松田)と、得意の形でプレッシャーをかけると、第2ゲームも大接戦を押し切って勝利。ダブルス2本を制した岐阜トリパンが、強豪ヨネックスを下し今季のリーグ戦で初勝利をあげた。
▼結果
岐阜トリッキーパンダース(1勝5敗) 2−1 ヨネックス(2勝4敗)
江藤理恵/山口ソヨカ②〔23−21、22−20〕0●櫻本絢子/髙畑祐紀子
江藤「私たちはチームとして1勝をしていないので、最初に引っ張っていけるようにポイントを取ることを目標にしていました。相手は右左ペアだったので、フォア・フォアにならないように、戦略を立てていました。それを続けてできたのがよかったと思います」
山口「自分たちの試合がしっかりできたと思います。(最終日も)自分たちのプレーをしっかり出して、チーム一丸となって勝利につなげたいです」
山本紗椰●1〔18−21、21−15、14−21〕②鈴木温子
鈴木「総合以来の試合だったので慎重に入ろうと思ってしまい、それが裏目に出てしまいました。動きも展開も小さくなって、フットワークのよさも出なかったです。慎重になるのも大事だけど、もっと声を出してやらないといけない。チームには佐藤(冴香)がいるので、私ももっとアピールしないと使ってもらえない。(0−1で回ってきたが)自分の力を発揮することを考えて試合に臨みました」
程文欣/松田蒼②〔21−19、21−19〕0●内藤真実/土井杏奈
松田「(1−1となり)相手は勝ちにこだわったと思いますが、私たちは明日につながる試合ができればと思っていました。それで伸び伸びできたのがよかったと思います。(チームが)1勝できたのはやっと、という感じです。これまでの試合では悪い所がみえていたけど、それがあったからこそ今日の試合につながったと思います。明日も勝たないといけない試合なので、勝ちにいきます!」