2月5日(日)に日本最高峰のリーグ戦『S/Jリーグ』の第11日が行なわれた。ここでは、仙台大会の女子結果を紹介しよう。
再春館製薬所が6連勝で首位!
5戦全勝対決となった、再春館製薬所と北都銀行の天王山。勝てば優勝に近づく重要な試合は、北都銀行のダブルスの軸でもある永原和可那が、インフルエンザのため欠場。S/Jリーグ初制覇をめざす再春館に、優勢の風が吹いた。
第1ダブルス、再春館は福島由紀/廣田彩花を起用し、北都銀行も米元小春/田中志穂のエースをぶつける。すると、この大一番で勝利をつかんだのは再春館の福島/廣田。「最初は硬さもあったけど、攻め方など作戦を練って臨んだのでしっかり戦えた」と福島がいうように、低い展開を得意とする米元/田中の攻撃をうまく封じ、第1ゲームを16本で奪う。
第2ゲームも、ラリーの先手を奪った福島/廣田が終始リード。「私たちはノーロブの展開で勝負しなければいけないところを、相手にうまくラリーされて我慢できなかった」と田中が振り返るように、北都ペアは長いラリーでポイントがつかめず。最後は21−14に抑えた福島/廣田がストレートで快勝した。
この勝利で流れを一気に引き寄せた再春館は、シングルスの山口茜が登場。北都銀行・川上紗恵奈との同級生対決となったが、第1ゲームを山口が先制すると、第2ゲームも最後まで食らいつく川上をなんとか振り切って2−0の勝利。「(昨年対戦した)総合のときは第1ゲームをとられて苦しかったので、今日は序盤で競っても焦らず、後半に差を広げようと思った。第1ゲームはできたけど、第2ゲームは自分のミスもあってなかなか離せなかった」と山口。それでもチームの勝利に貢献し「勝ててよかった」と安堵の表情を見せた。
チームの勝利を確定させた再春館だったが、第2ダブルスも手を緩めない。福万尚子/與猶くるみが北都・浦谷夏未/松本麻佑と対戦すると、堅い守備からポイントをつかんだ再春館ペアが先行。第1ゲームを15本で抑えると、続く第2ゲームも福万/與猶が主導権を握って21−13で勝利。3−0で制した再春館が6連勝を飾り、単独首位に躍り出た。
▼結果 仙台市青葉体育館(入場者数1,550)
再春館製薬所(6勝) 3−0 北都銀行(5勝1敗)
福島由紀/廣田彩花②〔21−16、21−14〕0●米元小春/田中志穂
山口茜②〔21−10、21−19〕0●川上紗恵奈
福万尚子/與猶くるみ②〔21−15、21−13〕0●浦谷夏未/松本麻佑
再春館製薬所・池田コーチ
「まさか3−0で勝てるとは思わなかったですが、選手たちも“ここで負けたら苦しくなる”ことをわかっていたと思います。北都銀行さんの応援団も多いなかで、しっかり試合ができていました。
第1ダブルスは、福島/廣田が相手との相性がよかったのかもしれませんが、トップとしての役目を果たせたのは大きかったです。攻撃面も守備面も安定しているし、我慢しながら攻撃できるようになったのが彼女たちの成長だと思います。山口も国内ではプレッシャーがあるなかで、向かってくる相手にしっかり勝ち続けている。これも彼女の成長している部分だと思います。
(日本ユニシスとの)最終戦は髙橋礼華/松友美佐紀ペアがいますが、どんなオーダーになるにせよ、彼女たちに勝って、日本ユニシスに勝って優勝したいです」
北都銀行・原田監督
「第1ダブルスはナショナルA代表同士なので、うちのエース(米元/田中)がどう機能するかが(勝敗の)鍵だと思っていました。ただ、(第1Dは)会場が暖かくシャトルが飛びすぎたようで、コントロールするのが難しく、そこが敗因となっていました。うちはエースが勝ってようやくスタートラインに立てる。相手のシングルスには山口茜選手がいるので、第1ダブルスを取らないといけなかったです。
順位のこともありますが、最後の相手(NTT東日本)も強敵なので、勝って最終戦を終えたいです」