世界の中でも常に躍進を続けている日本。2017年も日本代表選手を中心に、数多くの栄光を手にしています。今回は年末特別企画として、2017年の日本代表の活躍や主な出来事を振り返ります。第8回は、10月以降のスーパーシリーズに参戦した日本代表の戦いぶり紹介します。
安定感が増す山口茜
春からの快進撃を続ける日本代表は、残り4戦となったスーパーシリーズでもコンスタントに上位進出を果たした。10月の欧州遠征で参戦したデンマークOP(SSプレミア)では、女子シングルスの山口茜が2年連続となる決勝に進出。2連覇はならなかったが、準優勝の好成績を残した。また、女子ダブルスでも米元小春/田中志穂が準優勝を飾った。準決勝では福万尚子/與猶くるみとの日本対決を制し、韓国ペアとの決勝もねばり強く戦った。
翌週のフランスOPでは、山口が2週連続となる決勝進出(結果は準優勝)。男子シングルスでは、予選から勝ち上がった西本拳太が、1回戦でリー・チョンウェイ(マレーシア)を2−0下し金星を奪取。勝った勢いをそのまま持続し、決勝にまで進出した。初Vをねらった決勝は、スリカンス・キダムビ(インド)には敗れたが、「(決勝まで進めて)うれしいのと、優勝したかったというのが正直な気持ちです。決勝では実力的に相手のほうが一枚も二枚も上手だったので、その差を少しずつ詰めていけるように、練習からしっかり取り組んでいきたいと思います」と、初の決勝を振り返った。
SSファイナル出場者が決定!
11月に開催されたSSプレミア・中国OPでは、山口がついに頂点に輝く。3月の全英OPから参戦してきたSS10戦は、準優勝3度、ベスト4が3度という抜群の安定感を発揮。そのほかの大会もすべて準々決勝まで勝ち進んでおり、あとは“優勝のみ”という状況での見事なV達成だった。また、女子ダブルスでは、米元/田中がベスト4に進出した。
SS最終戦となった香港OP。日本代表は各種目で決勝進出こそならなかったが、男子ダブルスの井上拓斗/金子祐樹、混合ダブルスの保木卓朗/廣田彩花が準決勝まで勝ち進んだ。
なお、香港OPを最後に2017年のSSが終わり、12月に開催されるSSファイナルの出場資格者も決定。SSランキングでは、女子シングルスの山口と女子ダブルスの米元/田中が堂々の1位に輝くなど、2017年の日本代表の活躍を象徴するかのように、多くの選手・ペアがSSファイナルへの出場を決めた。
<第8回終わり>
文/バドミントン・マガジン編集部
写真/北川外志廣、BADMINTONPHOTO