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【日本代表】激動の2016年を振り返る〜3<違法賭博問題>

バドミントン界にとって「激動」の1年となった2016年。リオ五輪での金メダル獲得といううれしいニュースもあった一方で、代表選手などによる違法賭博問題など、各種メディアを賑わす出来事が多くあった。ここではそんな2016年を、日本代表選手の活躍などを中心に振り返っていく――(第3回)。

4月。好事魔多し。明るい未来に進むはずだったバドミントン界を、衝撃的なニュースが襲った。田児賢一、桃田賢斗らによる違法賭博問題。輝かしいヒーローは一転して、悲しい闇を背負うことになった。

事件が発覚した時点では、他の6選手を含む8名は違法賭博から離れていたという。しかし、過去のこととはいえ8名が行なっていた行動は許されるものではなく、応援し、支えてきたファンや関係者を裏切る行為であったのは間違いない。とくに田児、桃田の両選手は、日本を代表するトップ選手だったこともあり、連日、新聞・テレビの各報道機関でこの話題が取り上げられ、ワイドショーなどでも若きアスリートによる違法賭博についての特集が組まれた。

この問題発覚により、田児は日本協会から無期限の登録抹消を受け、所属先だったNTT東日本も解雇。桃田は、日本代表指定解除を受けたほか、無期限の競技会出場停止の処分を科せられた(社内処分は出勤停止30日間)。これにより、ほぼ手中に収めていたはずの五輪出場の夢を、手放すことになる。

「五輪は小さいときからの夢。福島県の皆さんのために活躍するのは、元気や勇気を与えられること、恩返しできることと思っていた。期待や応援を裏切ってしまったことを深く反省しています」(桃田)

「自分はバドミントンできなくてなってもいい覚悟はある。いま、自分の立場でこういうことをいうのはおかしいですが、もう一度、桃田にチャンスを与えてほしいという気持ちしかありません」(田児)

誰も報われない悲しい事件。春に吹き荒れたバッシングの嵐は、しばらくの間、止むことはなかった。<続く>

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