◆女子シングルス SSファイナル出場選手紹介
1位:戴資穎(台湾)
女子シングルスのSSランクトップに輝いたのは、台湾のエース・戴資穎だ。今年はSS初戦の3月の全英OPで4強に入り、4月・マレーシアOPでは準優勝。その勢いのまま6月のSSプレミアのインドネシアOPで優勝を飾っている。
リオ五輪後の後半戦でもデンマークOP準優勝、香港OP優勝の好結果を残しており、SSでは大当たりしたのが戴資穎だった。SSファイナルは2014年に優勝を果たしており、2年ぶり2度目の世界制覇に挑む。
2位:山口茜(日本)
日本から山口茜がSSランク2位で堂々の出場を果たす。今年は春先のシンガポールOPでベスト4に入ったが、それ以外は序盤での敗戦が続いていた。しかし、ここから一変した山口だが、そのきっかけとなったのがリオ五輪。準々決勝で奥原と対戦した山口は、ファイナル勝負の末に敗れ8強に留まった。
しかし、この敗戦がクールな彼女の内面を揺さぶり、9月以降の大会ではいままで以上に勝負へのこだわるプレーが見られた。その変化はすぐに結果にも表れ、ヨネックスOPジャパン4強、そして韓国OPとデンマークOP2大会連続Vの成績を残している。その後も3大会連続8強をキープするなど、簡単には負けない山口が海外のコートで躍動している。今大会もその成長ぶりを世界にもっとアピールしたいところだ。
3位:孫瑜(中国)
中国の偉大な先輩たちが代表を引退し、その後釜を担うことになったのが孫瑜。長身からの攻撃を武器に得点を奪うプレースタイルは、相手にとってはやっかいだ。今年はSS4大会で決勝に進出。そこで勝ちきれず準優勝に終わっているが、高いポテンシャルは世界に認知されるようになった。後輩の何冰嬌とともに、中国王朝の再建を託されたエース。なんとかSSファイナルで優勝を飾り、世界一の称号を中国に持ち帰りたい。
4位:成池鉉(韓国)
1年間コンスタントに結果を残して上位を手放さなかったのが成池鉉だ。とくに今年はリオ五輪後、韓国OP準優勝やフランス、中国OPでベスト4に進出している。こちらは長身からの鋭いカットで相手をジワジワと追い込み、チャンスでは強烈なスマッシュを叩き込む。前回は予選4位と悔しい結果に終わっただけに、今回は決勝トーナメント進出が目標となりそうだ。
5位:ラチャノック・インタノン(タイ)
今春にインド、マレーシア、シンガポールOPと3戦連続SS制覇を成し遂げるなど、好調をキープしていたインタノン。しかし、リオ五輪後は出場する大会も3大会となり、また、好成績はヨネックスOPジャパンの8強だった。4月の勢いに比べると落ち着いた感はあるが、それでも持っている力は他の上位ランカーに引けをとることはない。得意のカットと軽快なフットワークで一気に頂点まで上りつめたい。
6位:何冰嬌(中国)
「林丹のプレーはよくビデオで見ています」と本人が話す通り、サウスポーから果敢にジャンピングスマッシュを打ち込む中国期待の新鋭だ。世界ジュニア準優勝など潜在能力は高かったが、今年に入って2月のスイスOP(GPG)優勝を果たすと、本格的に参戦したSS戦線では9月のヨネックスOPジャパンで見事優勝。一気にスターダムを駆け上がった。その後もフランスOPを制して今季SS2勝。その才能を開花させた19歳は、SSファイナルでも優勝をねらう。
7位:キャロリーナ・マリーン(スペイン)
14、15年の世界選手権女王は、今年の最大のタイトルであるリオ五輪でも見事金メダルを獲得した。SSに関しては優勝ゼロという寂しい結果に終わったが、それでも出場した大会では上位にしっかり食い込んでおり、7位のポジションを確保している。前回SSファイナルでは奥原希望に敗れて3位。まだ手にしていないSSファイナルの栄冠をつかみにいくはずだ。
8位:シンデュ・P.V.(インド)
リオ五輪準決勝で奥原希望を下し、決勝ではマリーンに敗れたが銀メダルを獲得。今年前半のSSでは8強などが多く、なかなか突き抜けない印象だったが、リオ五輪後はプレーにも自信が感じられ、SSプレミアの中国OPでは初のSS制覇を達成した。続く香港OPでも決勝に進出して準優勝に入るなど、その勢いは留まることを知らない。パワフルな攻撃を生かして、SSファイナルでも頂点を極めたいところだ。