12月2日に開催された『第70回全日本総合バドミントン選手権』(東京・代々木第二体育館)の4日目は、各種目準々決勝が行なわれた。ここでは男女シングルスに出場した選手のコメントを紹介しよう。
【男子シングルス】
西本拳太(中央大4年)/下農走(トナミ運輸)に2-0で勝利
「第2ゲームは簡単なミスが多かったです。会場の風などの影響で、自分が出す球に自信が持てなかった部分もあります。今大会はプレッシャーがありますが、明日は切り替えて、“拾って拾ってミスを誘う”自分のプレーをしっかりやりたいです」
小野寺裕介(日本ユニシス)/五十嵐優(中央大3年)に2−0で勝利
「相手の五十嵐は高校の時の同級生。埼玉栄でもライバルとして一緒にやってきました。卒業後は僕が実業団に入って、五十嵐は大学に進学。そういった立場というか、それぞれの思いもあったし、僕も日本ユニシスに入ったからには負けられない、という思いでコートに立ちました。試合は自分のプレーを出さずに負けるのが嫌だったので、ねばりの部分で負けないように戦いました。自分のクリアーやロブの配球がよく、相手もそれで焦ってくれたので、有利な体勢で打てる機会が多かったのが、よかったと思います。まずは総合の4強に入れて、素直にうれしいです」
上田拓馬(日本ユニシス)/常山幹太(トナミ運輸)に2-1で勝利
「第2ゲームは集中力が欠けて簡単に奪われましたが、第3ゲームは試合最初のように新鮮な気持ちで先手を取れたのがよかったです。低い展開も多かったですが、相手のスマッシュをしっかりレシーブできたところも勝因の一つだと思います。明日の準決勝はレベルの高い試合をして、自分も楽しめたらいいなと思います」
【女子シングルス】
佐藤冴香(ヨネックス)/齋藤栞(ACT SAIKYO)に2−0で勝利
「対戦したことのない年下の相手でプレッシャーはありましたが、自分のプレーができました。ビデオを見ると、相手はネット前が上手なので、攻めて前で勝負し、大事な場面で自分のミスが少なかったのも勝因だと思います。総合という大事な大会で、棄権した奥原もやりたかったと思います。A代表として一緒に戦う気持ちでした。自分としては、去年の総合がベストの状態。遠征が多くなった今年は、海外でもなるべく自重でのトレーニングなどをして、コンディションに気をつけています」
鈴木温子(ヨネックス)/髙橋沙也加(日本ユニシス)に2−1で勝利
「(相手の)高橋とはいつもファイナル勝負になります。ただ、スタミナとフットワークには自信があるし、全日本社会人で勝ったイメージもあり、とにかく上から打たせない展開を心がけました。総合ではベスト4どころか、8も初めて。明日当たる佐藤とは同学年で同じチームですが、優勝をねらってここにきています」
三谷美菜津(NTT東日本)/大堀彩(トナミ運輸)に2−1で勝利
「(ファイナル10-16からの逆転に)最後まであきらめたくないと、しっかり持ち味の我慢ができたと思います。相手は元同僚ですし、NTTという会社のプライドもあり、それが一番プレーに出たかなと。長いラリーになれば相手のほうが苦しいし、これまでもファイナルでの逆転はあったので、気持ちで引かないようにしたのがよかったと思います。明日の山口には勝ったことがないし、実力は相手が上。気負いなくぶつかります」
山口茜(再春館製薬所)/川上紗恵奈(北都銀行)に2−1で勝利
「相手のプレーがよかったので、なかなか自分のリズムに持っていけなかったです。正直、“今日はどうしようもないかな”と思ったりもしました。それでも、(勝てたのは)“やっぱり負けられない”という意地みたいなものが、少なからずあったからだと思います」
川上「課題にしていた“動いて勝つ”ことが1、2ゲームはできていたけど、3ゲーム目にそれがブレたのが敗因です。2ゲーム目の最後に勝ちきれなかったのは、気持ちも体もインターバルで少し止まってしまった。相手に余裕が出てきたラリーを、こちらは同じペースでやってしまいました。リードしていても苦しかった。山口とは小学生以来たぶん9回目の対戦で、一度も勝てていません」