11月29日から『第70回全日本総合選手権』(東京・代々木第二体育館)が開幕。大会初日は各種目の予選が行なわれ、本戦出場をかけた激しい戦いが各コートで繰り広げられた。
男子シングルスでは山口容正、松川直弘、堀川善生などS/Jリーグ、日本リーグに所属する選手が勝ち上がり、本戦出場の切符を手にした。また、高校生の渡邉航貴、金子真大、山下恭平なども予選を突破している。
女子シングルスも日本ランキングサーキットを制した峰歩美など実業団選手が勝ち上がるなか、高校生の香山未帆、水井ひらりなどが勝利をつかみ本戦へ。香山は予選1回戦で実業団選手から金星を奪う活躍をみせた。
男子ダブルスでもインターハイ3位の山澤直貴/本田大樹が、実業団選手を下して本戦出場を決めたほか、女子ダブルスでは昨年の世界ジュニア銅メダルの志田千陽/松山奈未(再春館製薬所/九州国際大付高)が2連勝で本戦の切符をつかんだ。混合ダブルスでも埼玉栄高の岡村洋輝/鈴木成美が大学生から白星を奪って本戦出場を決めている。
ここでは、予選を勝ち抜いたピックアップ選手のコメントを紹介しよう。
◆女子シングルス
峰歩美(再春館製薬所)/仲井由希乃(再春館製薬所)に2-1で勝利
「(後輩の)仲井も伸びてきている選手なので、相当厳しい試合になることは覚悟していました。想像以上の厳しさでしたが、自分がどんなに劣勢になっても、『この1年積み上げてきたことに嘘はない』と信じて、強気でプレーできたことがよかったと思います。今大会は日本代表に入るためにも勝ちたい気持ちは強いですし、自分らしいねばりのプレーを出せたら勝ち上がっていけると思うので、自分を信じてやっていきたいです」
水井ひらり(ふたば未来学園高1年)/予選1回戦では吉川真白(英明高1年)、2回戦では澤田望空(勝山高)に2-0で勝利
「全日本総合は3回目の出場ですが、初めて本戦に出られることが決まってうれしいです。今日はあまり緊張せずに向かっていく気持ちでできましたし、冷静だったことがよかったと思います。高校生になってからは、フットワークやレシーブがよくなりました。あと、我慢強さもついてきたと思います。今年はベスト8が目標です。相手に向かっていく挑戦者の気持ちで自分のプレーをしたいです」
◆男子シングルス
渡邉航貴(埼玉栄高3年)/村本竜馬(瓊浦高2年)に2-0で勝利
「今大会は協会推薦枠で出させていただいているので、負けられないプレッシャーのなかで戦いました。今年はインターハイ、国体と気持ちの部分で負けてしまう大会が続きました。でも、世界ジュニア前に気持ちの整理をして自分のプレーを見つめ直すことができて、結果はベスト8でしたが、久しぶりにいい試合ができたんです。今大会の目標はベスト8ですが、ベスト4にも食い込んでいきたい。持ち味のねばり強さを発揮していきたいです」
山下恭平(水島工高3年)/馬場湧生(筑波大3年)に2-1で勝利
「反省点の多い試合でした。羽根上げの高さやタイミングが悪く、相手をよく見ていないところが悪かったと思います。よかったところはあまりないのですが…最後まであきらめずに我慢できたこと。明日からも挑戦者の気持ちで、ねばり強くプレーしていきたいです」
金子真大(ふたば未来学園高2年)/宮本樹希(金沢学院クラブ)に2-1で勝利
「会場の風などをつかむことができず、第1ゲームは相手のスピードにも押されて取られましたが、第2ゲームから自分の持ち味のラリーをしていこうと切り替えて、長い試合を覚悟してプレーできました。最後は相手も疲れているのがわかったので、体力面で勝てたかなと思います。シングルスも勝ちたいですが、久保田(友之祐)とのダブルスでも上をめざしてチャレンジしていきます!」
なお、予選終了後には本戦の組み合わせ抽選が開かれ、白熱が予想される本戦ドローも決定。30日(水)に各種目1回戦が始まり、12月4日(日)に日本一をかけた決勝戦が行なわれる。