11月12日(土)、熊本県立総合体育館で「熊本地震復興イベント」が行なわれた。これは今年7月に行なわれた日本バドミントン協会と熊本県バドミントン協会共催による、被災地の子どもたちを対象にしたイベントの第2弾。この日は熊本市内の小中学生約220人が参加し、S/Jリーグに所属する再春館製薬所、ヨネックス、NTT東日本、日本ユニシスの選手、スタッフとともにバドミントンを楽しんだ。
このイベントに、今年4月に発覚した違法賭博問題に関わったとして、日本バドミントン協会から競技会への出場停止処分を受けているNTT東日本の桃田賢斗(無期限)、古賀輝(来年4月までの1年間)も参加した。チームとしての活動自粛が明けて以降、10月下旬に新潟で行なわれた講習会に参加しているが、処分を受けてから公の場に姿を見せるのは初めてだった。
桃田はイベント冒頭で司会者から紹介を受けると、目の前に座る子どもたちに対して三方向に深々とお辞儀。ネットの準備や片づけを率先して行なうとともに、午前中に行なわれたエキシビションマッチでは得点係を務めた。午後のクリニックでは、子どもたちと実際にシャトルを打ち合い、ときにトリッキーなショットを見せ、ときにスマッシュを打ち込むなど、子どもたちとともにバドミントンを純粋に楽しんでいた印象だった。
桃田と古賀は出場停止期間中につき、直接の取材対応はなかったが、イベント終了後、NTT東日本の広報室から桃田のコメントが発表された。
「イベントの手伝いをし、子どもたちと触れ合うことで、熊本を元気づけられて大変うれしく思います。信頼の回復に向け、今後も積極的に社会貢献活動へ参加するとともに、より一層、真摯な態度で練習に励みたいと思います」
日本バドミントン協会・銭谷欽治専務理事は、「こうしたイベントの参加を通して社会貢献を続けていくことが、競技復帰につながっていく」と桃田についてコメント。現時点で処分解除のタイミングは白紙だが、2017年における日本協会の理事会でこの件を議題にあげるとした。
このイベントの第3弾は明日13日(日)、同県益城町で行なわれる予定。