こんにちは、編集部・有です。個人的には約半年ぶりのブログとなってしまいました。反省すべき状態ではありますが、それでも前向きに書かせてもらいます。
先週の22日(土)に、11月号が発売されました。詳しい内容はすでに紹介させていただいていますが、その中で、インタビュー2本を担当しました。リー・チョンウェイ選手(マレーシア)と、佐々木翔さん(トナミ運輸→北都銀行コーチ)です。
3大会連続銀メダルを獲得したチョンウェイ選手にはリオ五輪を振り返ってもらい、現役生活に別れを告げた佐々木さんには自身のキャリアを振り返ってもらいました。
チョンウェイ選手は、ヨネックスOPジャパンの期間中に時間をとってもらいました。世界のトッププレーヤーである彼にとって、オリンピックの銀メダルは当然ながら満足いくものではありません。それでも、リオ五輪についてはポジティブな印象も持っていました。最大のライバルである林丹選手(中国)にオリンピックで初めて勝利したからです。そのために、これまでの2大会と異なる準備をしていたことが明かされました。
さらに、個人的にどうしても聞きたかったのは、「年齢」をどうとらえているのかということ。10月21日で34歳になりましたが、いまのバドミントン界、とくに男子シングルスを見渡せば“大ベテラン”の領域に入っているといってよいでしょう。付随して、「今後」のことも気になります。このあたりも(多少は遠慮しながらですが)、ぶつけさせてもらいました。
時間にして約15分でしたが、こちらの問いに対して、一つひとつ丁寧に答えてくれました。“通訳を介して”でしたが、彼の誠実さが確かに伝わってくるインタビューになっています(P7の大写真は、インタビュー後に撮影に応じたもらったものです)。
もう一人、佐々木翔さんは10月1日、都内での所用の合間を縫って、時間をとってもらいました。こちらは時間にして、1時間15分。ただし1時間15分といえども、長い現役生活をじっくり振り返ってもらうには短すぎます。その中で、「最も印象に残っている試合」から、話を掘り下げさせてもらいました。
佐々木さんの「最も印象に残っている試合」は――多くの人がそう感じていると思いますが――ロンドン五輪での林丹選手との準々決勝です。その林丹選手への特別な思いが語られることで、佐々木さん自身のバドミントンへの思いも明らかになっていきます。
佐々木さんの言葉には深みがあります。現在34歳ですが、30歳からの4年間は、「競技人生」と「人生」を重ねて考えていた、といいます。人間は人生の終盤になれば、「自分は何のために生きてきたんだろう」と考えるでしょう。その思考を、競技人生の終盤に重ねていました。「自分はなんのためにプレーしてきたのだろう」と。そこで見えたものは、今後の生き方における軸にもなるのです。
自分の中で思考を重ねて紡ぎ出された言葉の数々を、ぜひ多くの読者に味わってもらいたいです。もっといえば、バドミントン以外の競技に携わる選手・指導者にも読んでもらいたい――そんなインタビューになっています。
2本のインタビュー以外も充実しています。11月号、まずは一度手にとってみてください。