9月17日に開幕した全日本ジュニア選手権(愛媛・県総合運動公園体育館ほか)は、19日に各種目の準決勝・決勝が行なわれた。
ジュニア女子シングルスは、第1シードの髙橋明日香(福島)が栄冠を手にした。準決勝・決勝では立て続けに後輩の挑戦を受けたが、先輩の意地を見せてストレート勝ち。準決勝の第1ゲームは1学年下の水井ひらりに12-17と最大5点差をつけられる場面もあったが、冷静な試合運びで逆転すると、これを18本で奪取。勢いに乗った髙橋は、第2ゲームも持ち味の攻撃力を発揮して16本で勝負を決めた。
決勝では、水井よりさらに年下の後輩・中学3年生の内山智尋(福島)を迎え、14本、15本と圧倒した髙橋。今大会、全試合ストレート勝ちで優勝を決め、前回大会3位、インターハイ2位と着実にステップアップしていることを証明している。
また、高橋と決勝を争った内山も素晴らしい活躍だ。女子シングルスで中学3年生が決勝進出を果たすのは、大会史上初めてのこと。内山は3回戦で昨年8強で高校1年生の吉田瑠実(埼玉)、そして高校2年生の実力者を次々と破る快進撃で、「まさか自分が決勝に行けると思わなかったのですごくうれしい。全中3位が悔しくて、この大会に向けていつも以上に練習してきたことがよかったと思います!」と満面の笑顔を見せた。
ジュニア女子ダブルスでも、福島県勢から永井瀬雰/水井ひらりが頂点に立った。8月の全日本ジュニア予選から組み始めたばかりの先輩・後輩ペアだが、「ローテーションがしやすい」と永井がいうように、2人が目まぐるしく前後を入れ替わるのがペアの特徴。そのコンビネーションは試合を重ねるごとに精度が高まり、緒戦から決勝まで圧巻の全試合ストレート勝ち。決勝はインターハイ8強で攻撃型の岩永鈴/水津優衣(山口)を相手に、レシーブから攻めへとスムーズに転じ16本、17本で勝利を収めた。
ジュニア新人の部では、神奈川の郡司莉子が1ゲームも落とすことなく優勝を果たした。決勝は、全中8強の横内美海(山梨)と対戦。大きな声を出し、ねばり強いプレーでライバルを破ってきた相手だが、郡司も気迫を見せてパワフルなショットを連発。ゲーム序盤からラリーの主導権を握ると、疲れの見えてきた相手に攻め込み、15本、11本勝利し優勝を飾った。
◆ジュニア女子シングルス
髙橋明日香
「この大会は、新人の部で優勝できなかったことや、去年3位だった惜しさがあったので、今年は絶対に優勝しようと思っていました。相手は後輩が多かったですし、みんな私に向かってくるような試合が多かったんですけど、逆にそれを跳ね返そうという気持ちで引かずにプレーできたことがよかったと思います」
◆ジュニア女子ダブルス
永井「初戦はいつも通りできなくて出だしが悪かったんですけど、徐々に調子を取り戻せました。決勝は、ひらりがシングルスの準決勝で疲れていると思ったので、私のほうが先輩ですし、負担をかけないようにしようと心がけました。相手は攻撃のいいペアでしたが、2人でしっかりレシーブして、攻めていけたのがよかったです」
水井「シングルスの準決勝で負けちゃって悔しかったんですけど、ダブルスの決勝では集中して、競っても『絶対に負けない!』という強い気持ちを持ってできたことがよかったと思います。優勝できてすごくうれしいです」
各種目準決勝・決勝の結果は以下の通り。
◆ジュニア女子シングルス
▼準決勝
髙橋明日香(福島) 2-0 水井ひらり(福島)
内山智尋(福島) 2-1 岩永鈴(山口)
▼決勝
髙橋明日香②(21-14、21-15)0●内山智尋
◆ジュニア女子ダブルス
▼準決勝
岩永鈴/水津優衣(山口) 2-0 吉田瑠実/齋藤夏(埼玉)
永井瀬雰/水井ひらり(福島) 2-0 新井田楓/韮澤美羽(香川)
▼決勝
永井瀬雰/水井ひらり②〔21-16、21-17〕0●岩永鈴/水津優衣