「2016 情熱疾走 中国総体」バドミントン競技は11日、男子シングルス1回戦~準々決勝が岡山県・ジップアリーナ岡山で、女子シングルス1回戦~準々決勝が岡山市総合文化体育館で行なわれ、それぞれベスト4が出そろった。
男子シングルスは、思いがけない展開が待っていた。準決勝に進出したのは、山澤直貴(富岡ふたば)、小本大佑(八代東)、小野寺雅之(埼玉栄)、金子真大(富岡ふたば)の4人。第1シードの渡邉、第2シードの山下恭平(水島工)をはじめとした四つ角のシード選手は、4強入りを果たすことができなかった。
全日本ジュニアや高校選抜を制した渡邉を破るアップセットを演じたのは、富岡ふたばのエース・山澤だ。かねてから「勝ちたい相手」と話していた渡邉と準々決勝で対決した山澤は、試合序盤からエンジン全開だった。渡邉の得意なネット前を封じて主導権を握ると、第1ゲームを11本で奪取。第2ゲームは渡邉のフェイントショットに苦しむ場面もあったが、「気持ちを切らさずにプレーできた」という山澤が最後まで攻めきり、ねばる渡邉を16本で振りきった。
団体戦の決勝で渡邉と対戦し、1-2で敗れていた山澤は「たぶん航貴には13連敗していたので、勝ててすごくうれしいです。最後まで集中していたし、朝起きたときから体が軽く、足がよく動いていたのがよかった」と笑顔で話した。
渡邉VS山澤戦と同様、第2シードの山下を4回戦で破った金子も観客を沸かせた。金子は今大会、ダブルスでも4強入りしている2年生。シングルスでは大会前からラリー力と攻撃力のある山下との対戦をイメージし、その対策としてレシーブを強化してきた。試合はその成果を存分に発揮し、金子が18本、18本でねばり強く制し、続く準々決勝もストレート勝ちを収めて4強入りを決めた。
そのほかでは、埼玉栄の小野寺が第3シードの友金利玖斗(神戸村野工)にストレート勝ちして4強。小本大佑は、第4シードを破った長峰善(日章学園)との2年生対決を制して、最終日(12日)の準決勝にコマを進めている。