「2016 情熱疾走 中国総体」バドミントン競技は9日、岡山県・ジップアリーナ岡山で男女団体戦が行なわれた。大会2日目は準々決勝から決勝までが実施され、女子団体決勝は富岡・ふたば未来学園(福島)が九州国際大付(福岡)を破り、2014年以来となる優勝を果たした。
準決勝に勝ち上がったのは、青森山田(青森)、九州国際大付、聖ウルスラ学院英智(宮城)、富岡・ふたばの4チーム。2つの準決勝は、どちらも最終シングルスまで勝負がもつれる大接戦だった。
その準決勝で番狂わせを起こしたのは九州国際大付だ。高校選抜では3位に入りながら、今年の九州ブロック大会では3位に止まった九州国際大付だったが、「みんなで日本一になろう」を合言葉に強化に励み、夏の大舞台でその成果を発揮。第1シードの青森山田に対し、エースの松山奈未が単複で2勝を挙げる活躍を見せると、最終シングルスを任された1年生の小西春七が躍動。青森山田の3年生・矢﨑月子との勝負はファイナルゲームに持ち込むと、終盤の競り合いを強気のプレーで制してみせた。
もう一つの準決勝は、富岡ふたばVS聖ウルスラ学院英智の東北対決。富岡ふたばはダブルス2つを落として後がなくなったが、単3本で連勝して逆転勝ちを収めた。じつはこの試合、富岡ふたばはチーム初となる “単複分業制”でチャレンジ。団体戦後に行なわれる個人戦タイトルを手にしていない富岡ふたばは、シングルスとダブルスを兼ねさせず、少しでも個々の負担を軽減する作戦に出たのだ。
この采配は決勝でも奏功した。富岡ふたばは九州国際大付に対し、第1ダブルスは落としたものの、第2ダブルスの吾妻咲弥/由良なぎさ、第1シングルスの髙橋明日香が2連勝。第2シングルスは富岡ふたばの仁平菜月と九州国際大付の松山奈未というエース対決となったが、最後まで体がよく動いたのは仁平。第1ゲーム、ねばる松山に18本で奪われたが、第2・3ゲームは落ち着いた試合運びを見せて勝利。富岡ふたばが2年ぶりの優勝を決めた。
◆優勝コメント
大堀均監督(富岡ふたば)
「今回で“富岡”とい名前で戦うのは最後なので、なんとか歴史に名前を残したいと思っていました。全学年が思いをつないで、目標をかなえてくれた。みんなに対して、非常に感謝しています」
仁平菜月主将(富岡ふたば)
「“富岡”の名前が最後で、勝ちたいという思いや、キャプテンとしての責任といったプレッシャーが、いままでにないくらいありました。応援のおかげで勝つことができたし、その感謝を伝えるためにも優勝したかったのでとてもうれしいです」