高校生の夏の大一番である岡山インターハイが、8月8日に開幕する(開会式は7日)。IH直前企画として、ここでは男子シングルスで活躍が予想される注目選手を紹介しよう。
【埼玉栄3年】
〈シングルスの主な戦績〉
15年インターハイ>>3位
15年全日本ジュニア>>優勝
15年世界ジュニア>>銅メダル
16年高校選抜>>優勝
今年の高校選抜で、見事に3冠を達成。今年1月に日本B代表に選ばれ、負けられない重圧があるなか、日々の走り込みで磨いた体力面とメンタル面の成長を示した。7月のアジアジュニアではベスト8に止まったが、直後に開催されたベトナムOPでは世界ランク17位の香港選手に大金星をあげる活躍を見せた。心身ともにタフさが求められる夏だが、持ち前の高いテクニックに一層磨きをかけ、2009年に星野翔平が達成して以来となる男子個人3冠に挑む。
山下恭平/やました・きょうへい
【水島工3年】
〈シングルスの主な戦績〉
15年全日本ジュニア>>3位
16年高校選抜>>準優勝
3人きょうだいの末っ子で、名門・水島工には兄の影響で入学した。2005年インターハイシングルスで優勝した佐伯祐行(現・日本ユニシス)が所属していた、憧れの水島工。体づくりに入念に取り組む練習は過酷だったが、強くなりたい一心で食らいついた。磨き上げたフィジカルの強さと、相手が根負けするまでシャトルを拾うねばり強さは、山下の最大の武器。3月の高校選抜では準優勝を飾り「今度こそ頂点に立ちたい思いは強いです」(山下)。地元開催の応援を力にする。
藤原圭祐/ふじわら・けいすけ
【比叡山3年】
〈シングルスの主な戦績〉
16年高校選抜>>3位
試合運びのうまさと、サウスポー特有のキレのあるカットを生かした攻撃力が魅力。高校選抜ではジュニアナショナルの山澤を破り、優勝した渡邉にもファイナルゲームの大熱戦を演じて3位の好成績を残した。全国トップの仲間入りを果たしたが、この夏は向かってくる相手に対して“挑戦者”として戦えるかが上位進出のカギとなりそう。磨きをかけてきた攻撃のバリエーションを、存分に発揮したい。
山澤直貴/やまざわ・なおき
【富岡・ふたば未来学園3年】
〈シングルスの主な戦績〉
15年全日本ジュニア>>8強
16年高校選抜>>8強
高校選抜は、全日本ジュニアに続いてベスト8。「超えたい相手」と意識する渡邉との勝負を目前に、涙をのんだ。悔しさをバネに鍛錬を重ねてきた山澤は、県予選で優勝し、そして東北大会でも頂点に立った。夏の夢舞台にシングルスで立つのは初となる山澤は、勝ち進めば準々決勝で渡邉と対戦する。団体戦はもちろん、個人では6年ぶりの全国タイトル獲得へ――。我慢強くラリーし、持ち味の攻撃を発揮して勝利をつかみたい。
友金利玖斗/ともかね・りくと
【神戸村野工2年】
〈シングルスの主な戦績〉
16年高校選抜>>3位
幼い頃から親の指導を受け、メキメキと力をつけてきた友金。今年の高校選抜では2度のファイナルゲームを制し、1年生ながらベスト4入りを果たした。まだ粗削りな部分はあるが、ジュニアナショナルメンバーとしてのプライドと、上級生にも果敢に向かっていく姿勢は伸びしろの大きさを感じさせる。父でもある友金幸雄監督と図ってきた心技体の成長を、この夏も示せるか。