復興イベントでは約300人の子どもたちと実業団選手らが笑顔で記念撮影
7月17日(日)、日本バドミントン協会と熊本県協会共催の『熊本地震復興イベント』が熊本県南阿蘇村で行なわれた。
このイベントは、実業団選手などによるエキシビションマッチやバドミントン・クリニックを通して、被災地の子どもたちを元気づけようと企画された。当日は、熊本県益城町に本社を置く再春館製薬所、強豪のヨネックス、NTT東日本の女子選手に加え、元五輪代表の陣内貴美子さん、潮田玲子さん、藤井瑞希さんが参加し、地元の小中学生ら約300人と一緒に体を動かした。
8月に行なわれるリオ五輪の日本代表である山口茜は、地元中学生とのエキシビションマッチに登場。山口は「震災の影響でバドミントンを楽しめる環境が少なくなったかもしれませんが、この機会に子どもたちに少しでも楽しんでもらえたら」という思いを胸に、U―16ジュニアナショナルメンバーでもある森山紗帆さん(武蔵ヶ丘中2年生)と試合を行ない、得意のドロップや高速スマッシュを披露。大いに盛り上がった試合は、24-22(21点1ゲーム勝負)の競り合いを山口が制した。
五輪代表と対戦した森山さんは「どこに打っても厳しい球が返ってくるからすごかったです。山口選手をめざして頑張りたい」と瞳を輝かせた。
また、クリニックで潮田さんと打ち合うなどした、今村未夢さん(おぐにジュニア)は「緊張したけどすごく楽しかった」と満面の笑顔。また、トップ選手との打ち合いで迫力あるプレーを体感した熊本市京陵中学校の男の子たちも、「すごい」「楽しいです!」と興奮気味に話すなど、会場は子どもたちの笑顔であふれた。
復興の力になりたいと参加した熊本出身の陣内さんは「熊本の人は我慢強かったり負けず嫌いだったりするので、しんどいときほど元気でいる。それが切ないときもありますが、頑張っているんだなと感じました。それは熊本に来てみないとわからないことなので、来てよかったと思います」と話し、潮田さんは「みんなすごく元気で明るい。生き生きとしている姿を見られて安心しました。その元気で、もとの熊本、いえ、それ以上の熊本を取り戻してくれると思います」と願いを込めた。
イベントの最後には、選手から子どもたちへ、サイン色紙や記念グッズが贈呈された。子どもたちにとって、忘れられない思い出になったはずだ。
なお、同イベントは今年10月、益城町や熊本市での開催が予定されている。