5月21日(土)に『2016年日本ランキングサーキット』(埼玉県さいたま市)が開催され、初日は各種目1回戦が行なわれた。
男子シングルスでは、注目の中学3年・奈良岡功大(青森・浪岡中)が堀川善生(東北マークス)をファイナル勝負の末に振り切って1回戦突破を決めている。また、違法賭博に関する処分を受けて以降、初の公式戦となった西本拳太(中央大)は、甲谷光(日立情報通信エンジニアリング)にストレート負けを喫し初戦敗退となった。
女子シングルスは、昨年秋にヒザを痛めて戦列を離れていた髙橋沙也加(日本ユニシス)が久しぶりの実戦復帰を果たしたが、第1ゲームの1-2でキケンとなり敗退。第1シードの今別府香里(ヨネックス)、第2シードの川上紗恵奈(北都銀行)はそれぞれ2回戦進出を果たしている。
また男子ダブルスでは、第1シードの井上拓斗/金子祐樹(日本ユニシス)らが順当勝ち。昨年、高校生ながら全日本総合8強に入った渡辺勇大/三橋健也(日本ユニシス/日本大)も、ファイナルゲームにもつれた試合を制したほか、注目のペア・山田和司/米田健司(日本ユニシス/トリッキーパンダース)も2回戦にコマを進めた。女子ダブルスでは、篠谷菜留/東野有紗、栗原文音/星千智(いずれも日本ユニシス)、永原和可那/松本麻佑(北都銀行)らランク上位者が実力通り勝利を収めている。
混合ダブルスでは、2連覇をねらう渡辺勇大/東野有紗(日本ユニシス)が山村駿介/村山祐美(日立情報通信エンジニアリング/北都銀行)に苦戦を強いられながらも、ファイナル12本で勝利している。
▼ピックアップ選手の試合結果&コメント
奈良岡功大(浪岡中)
男子シングルス○21-16、20-22、21-17
「(1時間8分の激闘について)これぐらいは普通です。勝ってうれしいのはうれしいですけど、ミスが少し多かったかなと思います。ミスが多いと最後まで勝っていけないので、明日は少なくしていきたいです。
社会人の選手は、中学、高校の選手とパワーが違うと思いました。相手は大人なので、一発のショットでは決まらない。相手より先にミスしないで、長いラリーで点数が取れたのはよかったです。明日も社会人選手との対戦なので、ミスを少なくして、あきらめずに全力でやりたいです」
奈良岡浩(浪岡ジュニア監督)
「去年のこの大会と比べると、試合中に不安になっても我慢する力がついていて、大人になっているなとは感じました。ただ、細かい部分については、まだ指導が必要なのかなと。点数が取れているうちはいいんですが、4連続、5連続失点がある。完全に集中力が途切れている状態です。一発目のミスは仕方ないとして、その次に続くミスはラリー数が少なかったりする。それは集中力の問題なんです。そういう部分は修正が必要。ベンチからうまく後押しできればいいなと思います」
渡辺勇大(日本ユニシス)
男子ダブルス○21-7、15-21、21-6
混合ダブルス○21-19、17-21、21-12
「(ミックスについて)やるべきところでしっかりできているけど、試合は難しいと思いました。2-0で勝ちきれた試合でした。勝負所でしっかりポイントを取っていかないと、世界では勝てないです。(2連覇について)一つずつ勝てばいいと思っています。『優勝』は頭の片隅に置いて、目の前の一本に集中です
(男子複で、パートナーの三橋健也と所属先が違っての出場について)お互いのコンビネーションを確認し合うというか、おさらいする感じでやりました。1+1が2とか3になれるように。昨年は3位だったので、今年は優勝をめざしたい気持ちはあるし、ねらえる位置にいると思っています」
東野有紗(日本ユニシス)
女子ダブルス○21-4、21-8
混合ダブルス○21-19、17-21、21-12
「(混合複について)国内の大会は久しぶりだったので、ちょっと緊張しました。2ゲーム目は、プッシュが全然入らなくなってしまって…、読んでいくところを先走っちゃいました。(2ゲーム目の途中から自分に球が集まったことについて)相手は勇大くん(渡辺)が強いのはわかっているので、やっぱり、私に球が集まります。そこを考えて球を出していかなきゃいけないと思いました。
明日も、あまり先を見過ぎないで、1試合1試合。1日に1試合ずつなので、その1試合に全力を出していきたいです。ミックスは2連覇めざして、女子ダブルス(篠谷菜留選手とのペアで第1シード)のほうも頑張ります」
取材/平田美穂