5月1日に開催されたアジア選手権(中国・武漢)最終日は、各種目決勝戦が行なわれた。
日本は女子ダブルスで髙橋礼華/松友美佐紀と福万尚子/與猶くるみが対戦。優勝すればリオ五輪出場が決まる福万/與猶だが、準々決勝、準決勝ともに非常に長い試合(準々決勝117分、準決勝161分)を行なっており、体力的な消耗は大きかった。運命の決勝戦、第1ゲーム前半こそ6−6と点を取り合った2ペアだったが、中盤以降は世界ランク1位の髙橋/松友が圧倒。4連続得点など含む波状攻撃で引き離し、21—13でタカマツが1ゲームを奪った。
負けられない福万/與猶も第2ゲームでタカマツに食らいついたが、終盤はペースが落ちて得点を奪えず。最後は髙橋/松友が15本に押さえ込み、見事優勝をつかみとった。準優勝に終わった福万/與猶は五輪出場に必要なポイントに届かず、リオ五輪の出場枠をつかむことはできなかった。
男子シングルスはリー・チョンウェイ(マレーシア)と諶龍(中国)のトップ対決。88分の激闘はリー・チョンウェイが制し、マレーシアOP以来の優勝を飾った。また、女子シングルスは王儀涵(中国)が李雪芮(中国)を抑えて地元Vを達成。男子ダブルスは柳延星/李龍大(韓国)、混合ダブルスは張楠/趙蕓蕾(中国)がそれぞれ栄光をつかんでいる。
決勝の結果は以下の通り。
【男子シングルス】
リー・チョンウェイ(マレーシア)②〔21−17、15−21、21−13〕1●諶龍(中国)82分
【女子シングルス】
王儀涵(中国)②〔21−14、13−21、21−16〕1●李雪芮(中国)60分
【男子ダブルス】
柳延星/李龍大(韓国)②〔21−14、28−26〕0●劉雨辰/李俊慧(中国)58分
【女子ダブルス】
髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−13、21−15〕0●福万尚子/與猶くるみ53分
福万「いい試合をした日もあったけど、最後に負けて五輪にいけず残念です。相手(のプレー)がよかったのは事実ですし、日本の1番は世界の1番。強かったです。私たちは廃部とか色々苦しい思いをしてきて、“負けられない”という強い思いを持って臨んだけど、簡単にはいかなかった。気持ちを切り替えて熊本のために頑張りたいです」
與猶「こういう結果で残念です。いいパフォーマンスを最後まで続けたかった。準々決勝、準決勝とすごくいい試合ができたのに、それを決勝で続けられなかったことが、負けたこと以上に悔しい。(疲れについては)気持ちがあれば体は動いたはず。熊本のためにもやりたかったが、簡単にはいきませんでした」
高橋「やりにくかったです。自分たちのプレーをするほかなかった」
松友「相手が優勝したら五輪が決まることは知っていたけど、私たちは五輪の金メダルをめざしている。だから、私たちもこういうところで負けるわけにはいかないと思っていました。ここで何かを変えるつもりはなかったです。一緒に戦ってきた彼女たちの分までも頑張って、金メダルを取りたいです」
中島慶コーチ「見ていられなかった。日本のために2枠ほしいとはもちろん思っていたけど、だからといってズルはしない。それが日本だと思います」
【混合ダブルス】
張楠/趙蕓蕾(中国)②〔16−21、21−9、21−17〕1●アーマド/ナトシール(インドネシア)61分