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【大会結果】福万&與猶が逆転勝利! リオ五輪出場目前に! アジア選手権

4月30日に開催されたアジア選手権(中国・武漢)5日目は、各種目準決勝が行なわれた。

日本選手は男子ダブルスの園田啓悟/嘉村健士と、女子ダブルスの髙橋礼華/松友美佐紀、福万尚子/與猶くるみが勝ち残っており、それぞれ強豪ペアと激突。

園田啓悟/嘉村健士は世界ランク1位の柳延星/李龍大(韓国)と対戦すると、第1ゲームは ソノカムが17−21で先制を許す。第2ゲームは序盤に日本ペアがリードする場面を作ったが、後半は韓国ペアがペースを握って逆転。ソノカムはストレートで敗れて4強に終わったが、シンガポールOP(SS)、中国マスターズ(GPG)に続いて上位進出を果たしており、五輪レースを戦い抜いた成長を示す結果となっている。

 

女子ダブルスは髙橋/松友が、韓国の張藝娜/李紹希(韓国)と対戦。近況好調のタカマツに対し、張藝娜/李紹希は現在世界ランク8位に位置しており、リオ五輪出場をねらう同9位の福万/與猶と順位争いをしている。タカマツが勝てば福万/與猶に逆転の可能性が残されるため、五輪出場2枠をつかみたい日本勢としては、なんとしても勝利をおさめる必要があった。

試合は世界ランク1位のタカマツが実力を発揮した。第1ゲームを16本で奪うと、第2ゲームも10−13の劣勢から19−19に持ち込み、最後は2連取して見事勝利。決勝進出を決めると同時に、最終試合に組まれた福万/與猶への最高の援護射撃となる白星をつかんだ。

 

タカマツの勝利により、勝てばリオの道が大きく開けることになった福万/與猶は、世界ランク2位のマヘスワリ/ポリイ(インドネシア)と対峙した。第1ゲームはインドネシアペアが13本で奪い、苦しい状況に追い込まれた日本ペア。しかし、ここから2人は持ち味のねばりを発揮。第2ゲームはポイントの奪い合いを制して1−1のイーブンに戻すと、ファイナルゲームも取っては取られのシーソーゲームに。9−12、13−12、17−19、20−20、22−22の大接戦、最後のマッチポイントをつかんだのは日本の福万/與猶だった。2時間半を超える大激戦を見事に抜け出し、決勝進出を決めている。

これにより、女子ダブルスは日本ペアの決勝戦に。仮に福万/與猶が優勝を果たすと、5月5日付の世界ランキングで張藝娜/李紹希を抜いて8位に上がるため(編集部調べ)、日本は女子ダブルスでリオ五輪出場の2枠を手にすることになる。

 

このほかでは、男子シングルスのリー・チョンウェイ(マレーシア)と林丹(中国)が激突。昨年11月の中国OP以来の対戦となったスター同士の勝負は、リー・チョンウェイがファイナル勝負の末に林丹を下して決勝進出を果たしている。また、女子シングルスは李雪芮と王儀涵の中国同士の頂上決戦となり、男子ダブルスは柳延星/李龍大(韓国)と中国の若手ペア・劉雨辰/李俊慧が対戦する。

 

準決勝の結果と決勝戦の対戦カードは以下の通り。

 

【男子シングルス】

リー・チョンウェイ(マレーシア)②〔22−20、15−21、21−4〕1●林丹(中国)71分

諶龍(中国)②〔21−14、21−16〕0●田厚威(中国)50分

 

▼決勝戦

リー・チョンウェイ — 諶龍

 

【女子シングルス】

李雪芮(中国)②〔22−20、21−11〕0●成池鉉(韓国)40分

王儀涵(中国)②〔21−16、21−14〕0●サイナ・ネワール(インド)41分

 

▼決勝戦

李雪芮 – 王儀涵

 

【男子ダブルス】

劉雨辰/李俊慧(中国)②〔23−21、21−19〕0●傅海峰/張楠(中国)50分

柳延星/李龍大(韓国)②〔21−17、21−18〕0●園田啓悟/嘉村健士54分

園田「終盤までシーソーゲーム。そこで先に行かれてしまいました。もう少し工夫して、先手先手で攻めたかったけど…。ラリーでは上回る場面もあったし、やれることはあるなと感じました。本当にヨンデたちは点の取り方がうまいですね。(五輪レースについては)最初は思うようにいかなかったけど、終盤でいい結果も出てきた。トマス杯もあるし、次につながっていくと思います」

 嘉村「向こうは一発があって、小さい僕らにはそれがなかった。後衛でしっかり打てるのは驚異でした。(五輪レースは)前半は苦しかったですが、後半にいい結果が出たのは吹っ切れたからだと思います。最後まで自分たちらしくやろうと思ったらよくなった。これが最初からできていたらとは思うけど、たくさん経験を積めたので、次の目標に向けて頑張りたいです。とりあえずリオをめざしていましたが、次は東京。これからもやるからには、夢である五輪をめざします」

▼決勝戦

柳延星/李龍大 – 劉雨辰/李俊慧

 

【女子ダブルス】

髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−16、21−19〕0●張藝娜/李紹希(韓国)64分

髙橋「今日から暑くなって、息が上がるのが早かったです。相手は勝てば五輪決定で、ガツガツきていました。打ってもなかなか決まらなかったし、田卿/趙蕓蕾(中国)に勝って上がってきたので調子のよさを感じました。でも、そういう相手に勝ってよかったです」

松友「相手は勝てば五輪が確実なので本気だったと思います。そういう相手と試合ができるのは楽しいし、幸せなこと。ガンガンきてやられることもあったけど、最後はペースを上げていけました。(第2ゲーム終盤はロングサービスを多用したことは)ショートサービスで2回浮いたので変えただけです(笑)。でも、そうしたら向こうが攻めよう、攻めようとしてくれた。ロングサービスからのスマッシュは取れる自信があったので、それをしっかりかわしてポイントにできたと思います。結果的には、切り替えてよかったです(笑)」

 

福万尚子/與猶くるみ②〔13−21、21−19、24−22〕1●マヘスワリ/ポリイ(インドネシア)161分

福万「日本チームのみんながスタンドから応援してくれていたのが聞こえました。すごいうれしかったです。もうすぐユーバー杯もあるし、一丸になって戦えた結果です。(決勝に勝てば五輪出場について)もう挑戦できることだけでうれしいです」

與猶「自分たちが“勝つんだ”っていう気持ちよりも、“負けたくない”っていう気持ちを出し切った。それが結果につながったと思います」

朴柱奉監督「福万/與猶は“絶対五輪に行くんだ”という強いスピリッツが出ていました。本人たちは優勝すればとわかった上で、長い試合を戦い抜いた。昨日の117分で史上最長試合だったらしいが、今日でまた世界記録のようです。160分もよく頑張ったと思います。(決勝は髙橋/松友)お互い自分のベストを出してほしい」

 

▼決勝戦

髙橋礼華/松友美佐紀 – 福万尚子/與猶くるみ

 

 

【混合ダブルス】

張楠/趙蕓蕾(中国)②〔21−19、21−11〕0●高成炫/金荷娜(韓国)48分

アーマド/ナトシール(インドネシア)②〔21−16、21−13〕0●申白喆/蔡侑玎(韓国)35分

 

▼決勝戦

張楠/趙蕓蕾 – アーマド/ナトシール

 

 

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