3月13日に開催される全英OP(バーミンガム・SSP)最終日は、各種目の決勝が行なわれる。日本選手は女子シングルスの奥原希望、男子ダブルスの早川賢一/遠藤大由、女子ダブルスの髙橋礼華/松友美佐紀が決勝に進出。伝統の舞台で優勝をねらう。ここでは男女シングルスの決勝を展望しよう。
※決勝戦は日本時間21時にスタート
【男子シングルス】
4年ぶり6回目の優勝をめざすのは、キング・オブ・バドミントンとして世界に知られる中国の林丹だ。今大会の1回戦はストレート勝ちだったが、2回戦以降の3戦はすべてファイナル勝負の接戦。それでも、1時間を超える戦いを競り勝ち、慣れ親しんだ舞台へと駆け上がってきた。決勝の相手は後輩の田厚威。準々決勝で桃田賢斗を破り、準決勝ではデンマークのH・K・ヴィテンフスを下して勝ち進み、勢いに乗っている。ただし、これまでの対戦成績は林丹が6戦6勝と圧倒的にリードしており、今回も下馬評では林丹有利の声が高い。林丹が6度目の優勝を果たすと、全英優勝回数記録でF・デブリン(アイルランド)とならんで歴代3位に立つことになる(1位はルディ・ハルトノで優勝8回)。
【女子シングルス】
日本のエースとして優勝に挑む奥原希望が、全英で初の決勝に勝ち進んだ。準決勝では世界ランク1位のキャロリーナ・マリーン(スペイン)をファイナル勝負の末に下しており、優勝の期待度も高まるばかり。ねばり強さに加え、相手のウィークポイントをしっかりねらった戦い方も功を奏している。
対する相手は中国の王適嫻。準々決勝で同郷の李雪芮(中国)を破ると、準決勝では台湾のエース・戴資穎からも苦しみながら勝利を奪ってきた。対戦成績は奥原の1勝2敗だが、直近ではアジア団体選手権(2月・インド)の決勝で奥原が勝利をおさめている。また、敗れた2敗も惜敗だっただけに、いまの奥原の実力を考えれば勝敗はどちらに転ぶかわからない。世界で戦う自信をつかんだ奥原がヨネックスOPジャパン以来のSS制覇に臨むが、仮に奥原が優勝すれば、同種目では77年に湯木博恵が制して以来、39年ぶりの快挙となる。