9月10日に開催されたヨネックスOPジャパン(東京体育館・スーパーシリーズ)3日目は、各種目2回戦が行なわれた。ここでは、注目カードをピックアップし、各選手の試合後のコメントを紹介しよう。
【男子シングルス】
桃田賢斗●1〔21—16、13—21、19—21〕②トミー・スギアルト(インドネシア)86分
第1シードで世界王者の諶龍(中国)が破れて上位進出の期待も高まった桃田だが、思わぬところで足元をすくわれた。相手はインドネシア1番手のトミー・スギアルト(インドネシア)。試合は1ゲーム、桃田がネット勝負から主導権を握っていたが、2ゲームに入るとトミーのスピードがアップ。勝負の結果はファイナルゲームに持ち込まれ、どちらも譲らぬ展開に。19—19の接戦から抜け出したのはトミー。2連続ポイントをつかみ世界3位の桃田から金星を挙げた。
◇桃田のコメント
「今日は内容どうこうというより、とにかく勝ちに行こうとプレーしましたが、最後の我慢が足りなかったという印象です。体調は正直よくなかったですが、体調管理も含めて試合なので、自己管理能力がまだまだです。いつもは疲れてから『キツイな』と感じても、そこからギアをもう1回、2回入れられるんですが、今日は本当にキツくて、持ち味の瞬発的なスピードも上げることができませんでした。せっかくの日本開催なのにベスト16で負けて、悔しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいです」
【女子シングルス】
山口茜②〔21−11、21−15〕0●ベイウェン・ツァン(アメリカ)26分
実績で上回る山口茜だったが、序盤にミスが続いてうまくリズムが作れない。しかし、相手の凡ミスなどからしっかり点数を重ね、そのままリードを保った山口が勝利した。
◇山口のコメント
「今日は昨日と比べてショットの精度もよくなくて、ミスも多かったです。相手もミスが多く、そこに助けられました。ラリーでは自分のリズムで進められましたが、お互いにミスが多くて、内容があまりなかったというか…。勝っても内容がないと自分的には楽しめないというのはあります。
明日(対李雪芮)は自分がもっと頑張って拾ってチャンスを待たないと、なかなか点数を取らせてもらえないと思うので、そういう意味ではもっとミスを少なくして我慢して戦っていきたいです」
奥原希望②〔15−21、21−13、21−3〕1●ラトチャノック・インタノン(タイ)60分
相手は13年の世界選手権優勝のインタノン。カット・ドロップや軽快なフットワークが武器だが、奥原は相手のスピードをうまく抑えながらラリーをコントロール。1ゲームを先に奪われたが、すぐさま2ゲームで制すと、そのままファイナルゲームも圧倒して勝利をつかんだ。
◇奥原のコメント
「1ゲーム目はちょっとゆっくりしすぎてしまったので、その反省を生かして、押されたときはきれいに逃げて、相手を走らせてから自分のスピードで上回っていけたらいいなというイメージ通りに進められました。相手のドロップショットが嫌だったんですが、(2ゲーム目はシャトルが)飛ばない側のコートだったので、思い切り低く打ってもアウトにならないのを生かして、うまく防ぐことができました。本当は最初から思い切りいけたらいいんですけど、様子を見すぎたところがあったかなと思います。
明日は三谷(美菜津)さんとですが、お互いにベストのパフォーマンスを発揮していい勝負ができたらいいなと思います」
【男子ダブルス】
園田啓悟/嘉村健士②〔9−21、21−15、21−19〕1●高成炫/申白喆(韓国)55分
14年世界選手権覇者の韓国ペアと対戦した園田/嘉村。1ゲーム目は韓国選手らしい厚みと重みのある攻撃に出鼻をくじかれたが、2ゲーム目に入るとドライブ展開に持ち込んで自ペースに持ち込む。3ゲームの大接戦は気持ちで相手の攻撃をしのぎ切って勝利。見事なアップセットで会場を沸かせた。
◇園田のコメント
「我慢しながらプレーして最後まで踏ん張れたので、ファイナル(ゲーム)19点で勝てたと思います。自分たちの持ち味であるドライブをミスなくできました。1ゲーム目は相手にペースを与えて決められてしまいましたが、2ゲーム目から思い切りやるしかないと開き直れました」
◇嘉村のコメント
「1ゲーム目を9点で奪われて『どうしよう』となったんですが、そこから切り替えることができました。ドライブ勝負に持ち込めて、最後は気合いでした。気合いを前面に出して、前に前に出たので勝てたんだと思います。(明日の)李龍大のペアとは2回目の対戦なので、思い切りやるだけ。勝ちに行きたいです」