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「今日勝てば何かが変わると思って戦った」福万 世界選手権 4日目 選手コメント

8月13日に開催された世界選手権(インドネシア・ジャカルタ)4日目は、各種目3回戦が行なわれた。日本選手は苦戦が強いられるなか、男子シングルスの桃田賢斗、男子ダブルスの早川賢一/遠藤大由、女子ダブルスの福万尚子/與猶くるみが準々決勝に進出した。ここではそれぞれのコメントを紹介しよう。

 

桃田賢斗

「試合は結構きつかったです。自分が向かって行くときはイケイケで、疲れも感じないけど、相手に伸び伸びやられると、“負けられない”と無意識に力が入って余計な力を使ってしまいました。思ったより疲れました。勝てたのは、相手が最近は試合も出ていないし、逆に自分は勢いがあるので、その経験の差ですかね。自分が試合慣れしていたから勝てたと思います。昨日、一昨日のイメージでコートに入ったけど、相手のスピードはそれよりも2テンポぐらい速かった。でも、そのなかですぐに対応できて1ゲームを勝てるようになったのは自分の成長したところかな。1回戦を勝てたのはうれしかったけど、昨日、今日の勝利はそこまでうれしいわけではない。明日(準々決勝)勝ったらうれしいかな。メダルに関しては、とくに緊張があるわけではないです」

 

舛田圭太コーチ

「フィジカル面は抜群にいい。あとは気持ちの問題でしょう。今の力なら、桃田の方が有利とは思ってました。最初は緊張していた雰囲気があったけど、流れをつかんでうまくいったし、それができたのは好調の証拠だと思う。大会前の合宿でもフィジカル面で100%の力を出し切ってやっていた。それが自信にもなったと思う。あとは信じてやるだけですね」

 

 

 

早川賢一

「ずっとスピードを落とさずにいけたので、相手がテンパってました。相手のよさを出させなかったのが勝因の一つだと思います。インドネシア選手との試合はノーロブの戦いとなるので、そうなると3球目で先に潰せば勝つし、潰されれば負けるという流れになる。リオニー(・マイナキー)さんからも3球目のことをいわれたので、サービスと3球目のところに集中しました。 相手はノーロブはうまいけど、レシーブはうまくはないので、攻撃させなければ勝てると思ってやってました。男子ダブルスは1位から3位の選手は実力以上の物を出さないと勝てないけど、それ以外の16位以内までは混戦。そういう意味では誰にでもチャンスがあるので、最近は自信を持ってプレーしている部分はある。(世界選手権の)メダルを考えると焦りが出てくるので、明日(準々決勝)の一戦を勝つんだという気持ちでやりたいです」

 

遠藤大由

「(3回戦は)目に見えて1ゲームが飛ぶ、2ゲームのコートが飛ばないというのがあって、そこを頭の中にいれて準備してプレーできたのはよかったと思います。内心は緊張したし、余裕もなかったです。2ゲーム目は大量リードしたけど、ああいうときの方が僕は嫌いですね。5−3とか7−4とかの方がまだいい。8−0とかになると、そこから3点、4点とられると焦ってしまうので。 今日は役割分担ができたと思う。早川がサービスを打って、その返球をかわして、僕がスマッシュ、そして早川が前で止める、という流れがうまくできていた。レシーブでも相手を見てハーフに出したり、後ろに出したりがうまくできた。ただ、課題としては慌てたレシーブ場面がまだ多いので、早めの準備をしておきたいなと思います。合宿もきつくて準備はできていた。体のキレはいいと思います」

 

 

 

 

福万尚子

「試合の途中で気持ちの面で落ちてしまった部分もあったけど、“ここで落ちていいのか”と心のなかで叱っていました。今回は“自分でしか扉を越えられない”という言葉を頭の中に入れていたのですが、ファイナルゲームの苦しいときにその言葉を思い出して戦いました。その言葉が出てきたのは、試合前に“今日勝てば何かが変わる”と思ったから。オリンピックに行くためには、今日ですべて変わると、ふと思ったんです。だからそのことも與猶に話しましたし、そういう覚悟を持って戦うことを考えていました。途中で追いつけそうで追いつけずに泣きそうだったけど、そこを我慢できたのはよかったです」

 

與猶くるみ

「私たちはスーパーシリーズやGPGで1回戦は勝てるけども、次が続かずに16強が多かった。あと一個が越えられないと思っていた。でも、福万さんがいうように、今日勝てば変わると自分も思ったし、駱贏/駱羽とは3回目だったので、勝てば変わるきっかけだと思ってやっていました。大会前はドローを見たときからここが勝負だと思ったので、一つ乗り越えたのは成長かなとは思います。ファイナルゲームは攻める気持ちが強すぎたり、配球のミス、自分がただ打っているだけということが多かった。ただ、いままでなら自分のこと考えて崩れたけど、今回は自分が戻るまで福万さんの我慢もわかったし、相手のことを見て戦うこともしないといけないと思ったやった。吉冨(桂子)コーチも声をかけてくれたし、喝も入れてもらった。後半は周りのサポートがあってこそだと思います」

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