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「世界ランク1位だけど私たちは挑戦者」 世界選手権3日目 Review①

8月12日に世界選手権3日目が行なわれた。この日は各種目2回戦が行なわれ、日本のシード選手らも登場。世界ランク1位で第1シードの髙橋礼華/松友美佐紀はマレーシアの若手選手と対戦し、危なげない試合運びで完勝した。

 

日本選手の結果は以下の通り。

【女子ダブルス】

 

髙橋/松友は世界ランク1位の実力をしっかり発揮

髙橋礼華/松友美佐紀②〔21−10、21−9〕0●チューン・ワイチー/ヤップ・チェンウェン(マレーシア)28分

 

3日目の第1試合に世界ランク1位、日本のエース髙橋/松友が登場。試合は序盤から7連続得点を奪うなど、終始ゲームの主導権を握った。1ゲームを21—10で奪ったあとも、流れをがっちりつかんだタカマツペア。高校を卒業してすぐのマレーシア若手ペアを寄せ付けず、2ゲームも9本に抑えて2回戦を突破した。

 

髙橋礼華のコメント

「いつもの初戦に比べたら相手は格下であるけども決め急がずに、決めるところをしっかり決めることができた。1ゲームに入ったコートは打ちやすかったけど、2ゲーム目はハーフの球がいつも通り打つと当たらなかったり、ひっかかってしまうので、そこを明日以降の試合でしっかりやっていきたいです。世界ランキングは1位かもしれないけど、あまりそういう所を気にせずにいきたい。世界選手権前の合宿がきつかったので、ランキング1位だからというよりも、合宿を乗り切ったから力を出し切ろうという気持ちで臨みました」

 

松友美佐紀のコメント

「(混合ダブルスがあり)3試合目なので、体育館も慣れてきました。手応えもいいので、自分たちの準備をしっかりして次も勝ちたいです。相手は誰であれ、自分たちが経験したことを楽しんでやれたらいいなと思います。世界ランク1位だけど、まだまだ自分たちは挑戦者。数字は1でも実力は1位ではない。そこは自分たちの力を出せればと思っています」

 

 

【男子シングルス】

デンマークの強豪に自分の形を出せず敗戦

佐々木翔●0〔15−21、10−21〕②ハンス・クリスチャン・ヴィテンフス(デンマーク)34分

 

1回戦終了後、「今回で最後の世界選手権」と話していた佐々木翔。近況は思うような勝ち星に恵まれず練習の取り組みに迷いもあったが、今回の世界選手権では「一つでも勝つために」と体のコンディションと向き合った。いつもなら大会前の合宿で追い込んでしまうが、今回は体を休ませながら練習に取り組んで臨んでいた。

2回戦の相手は3月の全英オープンで対戦したデンマーク3番手の選手。全英では敗れた佐々木だが、「頑張ればギリギリで勝てるかもしれない」と、ねばり強く戦うことを宣言。

しかし、この日は相手の動きが軽快だった。佐々木が「落ち着いてゆっくりやろう」と思っていたプランを実行する前に、積極的な攻撃で潰しにくる。ラリーで追い込まれてリズムが作れない佐々木は、流れをつかめず1ゲームを16点で失う。コートが変わった2ゲームも相手の攻勢は止められず、ネット前やつなぎ球のミスなどが続いて劣勢に。最後は11点で敗れ、自身過去最高の8強には届かず2回戦で姿を消した。

 

佐々木のコメント

「速い展開でも相手は体が入っていたし、展開がよくなかった。1ゲーム目もリードされてしまって、自分がやりたいことをやる前に終わってしまった感じです。2ゲーム目も2−0で最初リードしたけど、すぐに追いつかれてしまった。落ち着いて回していけばいいけど、相手のパワーもあってそれがうまくできなかったかな。きっかけをつかみたかったけど、その前に試合が終わってしまいました。

3月の全英オープンで対戦していて、相手の感覚はお互いわかっていたと思う。自分の調子もよかったけど、相手は点の取り方がうまかったです」

 

【女子シングルス】

三谷は自身のねばり強さを出し切れなかった

三谷美菜津●1〔21−19、14−21、11−21〕②リンダウェニ・ファネトリ(インドネシア)72分

相手はインドネシア国内No.1のリンダウェニ・ファネトリ(インドネシア)。インドネシアサポーターの応援が体育館に鳴り響くなか、三谷は第1ゲームでシャトルのコントロールに苦しみながらも、スピードで押し切って19点に抑える。初戦に加え地元選手との試合でやりづらさはあったが、序盤は苦しみながらもしっかりラリーをものにしていた。

しかし、2ゲームはインドネシアサポーターの声援が一段と増し、その声に合わせてリンダウェニのスピードもアップ。逆に三谷は動きに精彩を欠き始め、徐々にスピードが落ち始めてしまう。第2ゲームはいいところなく、14本で落としてしまった。

ファイナルゲームになると、会場全体がファネトリを応援。終盤は三谷の足が止まってしまい、ネット前でのミスなどが続いてしまった。挽回するチャンスがなく、最後は11点で敗れた。

 

三谷美菜津のコメント

「(インドネシアの応援は)わかっていたことなので、それよりも自分の足が止まってしまったことがいけなかった。そこからミスが増えたし、敗因につながったと思う。最近は成績も出ていなくて、自分の持ち味である体力が落ちている自覚があった。そこを強化するために、合宿で走り込んだりしたけど、今回負けたことで足りていないというのがわかった。

 

やっぱり最後の場面で動けるようにしないといけない。合宿前にも走り込んだりしたし、チームの練習でも走った。シャトルを打たないでトレーニングもしていたけど…。スピードと体力が自分の持ち味だけど、最近は少しスピードをあげると疲れてしまう。だからこそ、もっとスピードを上げられるように体力もつけないといけない」

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