大会4日目の8月10日、西山公園体育館、向日市民体育館、山城運動公園体育館にて、男女シングルスの1回戦から準々決勝までが行なわれた。
山口茜(勝山・福井)はこの日、3会場中、唯一冷房のない向日市民体育館で4連戦。厳しい暑さをもろともせず、初戦から準々決勝までストレート勝ちでベスト4入りを決めた。
◆山口結果
2回戦▶○21-10、21-8野呂恵夢(伊勢崎清明・群馬)
3回戦▶○21-16、21-5田中沙季(高松商・香川)
4回戦▶○21-16、21-8西口涼子(埼玉栄・埼玉)
準々決勝▶○21-12、21-13志田千陽(青森山田・青森)
王者の貫録
8月10日に行なわれた4試合中、すべてが危なげなかった。足もよく動いており、相手がよく見えているから、山口の配球は相手の嫌なところを鋭く確実に突いていく。そして、振り幅の大きい緩急をつけた攻撃に、相手は追いつけない。たとえ追いついたとしても、その先に待っているのは返球を読みきった山口の強烈なスマッシュだ。
ベスト4入りをかけた準々決勝の相手は、団体優勝を遂げた青森山田の志田千陽。ノーシードから、仲間の大声援を力に辛抱強く勝ち上がって来た。この準々決勝でも、強豪・青森山田の一員らしい我慢強さ、ねばり、気力を感じさせたが、志田がこれらをそろえても山口は落ち着き払ったプレーで一歩先を行った。
まさに“敵なし”――。王者の貫録が漂った。
明日はダブルス、シングルスともに、準決勝と決勝が行なわれる。とくにシングルスは、選抜の準決勝で敗れた荒木萌恵(西武台千葉・千葉)が相手。一瞬たりとも気の抜けない試合が続くが、団体戦で叶わなかった一番輝くメダルの獲得をめざしてコートに立つ。
山口コメント
「昨日の会場と違って暑いなかでの試合でしたが、総合的に見ると、昨日と違ってすんなりと勝ててよかったです。インターハイは結構、初戦から点数を相手に与えてしまうことが多いけれど、暑いのを覚悟して集中して入れました。ムダな点数を与えることなくできたと思います。
全種目を通して3連覇をした人がいなくて、私がねらえる位置にいると知ったときは、正直「そうなんだ…」という感じでしたが(苦笑)、ねらえる位置に自分がいることはうれしいので、挑戦してみたいと思いました。
ただ、結果も大事ですが、明日は4試合できるようにしっかりやっていきたい。日本代表だからとか、3連覇などはあまり意識せず、いい意味で“気楽に”プレーしたいと思います。
内容はもちろん、皆さんにはカッコイイ姿を見てほしいし、団体で金メダルを取れなかったぶん、個人戦で取ってメンバーに金メダルをかけてあげたい。3年間、小林先生にはバドミントン以外の学校生活でもとてもお世話になったので、先生にも金メダルをかけたいです。
明日は勝山から多くの人が応援に来てくれます。まずは私らしい、元気に楽しそうにプレーしているところを見せて、できれば勝っているところを見てもらえればと思います!」