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ダブルス王国・韓国が好調! SS上半期ハイライト(男子複)

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世界ランク1位の柳延星(右)/李龍大

 

「ダブルス王国」としてこれまで数多くの好成績を残している韓国が好調だ。とくに目立っているのが、現在世界ランク1位に立つ柳延星/李龍大。今年のスーパーシリーズ(SS)では優勝1回、準優勝1回、3位1回と安定した成績を残している。昨年は李龍大のドーピング疑惑によって約3ヶ月国際舞台から離れたが、SS戦線に復帰してからはヨネックスOPジャパン優勝(6月)や世界選手権準優勝(8月)など好成績を収めた。この勢いは今年に入ってからも持続されている。堅実なプレーはもちろん、年間を通して強さを発揮できるのも2人の長所といえるだろう。

 

韓国は柳延星/李龍大のほかに、高成炫/申白哲金基正/金沙朗の2ペアも世界ランクで上位につけている。昨年の世界選手権王者の高成炫/申白哲は、11月に申白哲が肩を負傷して長期間コートから離れていたが、今年5月末のオーストラリアOPから本格的に復帰すると、その翌週のインドネシアOPで見事頂点に輝いた。高い攻撃力を誇る高成炫/申白哲はリズムに乗れば敵なしとなるが、好不調の波が激しいため世界ランクも上位になかなか進めていない。1年間の長丁場となる五輪レースを考えると、メンタル面の成長が鍵となりそうだ。

 

3ペアがトップ10入りを果たしているのが中国。傅海峰/張楠洪煒/柴飈、劉小龍/邱子翰が各大会で活躍しているが、今年上位に勝ち進んでいるのが傅海峰/張楠。全英OP、シンガポールOP、インドネシアOPの3大会で準優勝を飾っており、ベテランの傅海峰がうまく張楠を牽引して勝ち星を重ねている。ただし、張楠は混合ダブルスでもメダル候補となるため、2種目で上位に進むと体力面での不安も残る。中国首脳陣としては、ほかの若手ペアの奮起を期待しているが、なかなか突き抜けていかないのが現状だ。

 

男子ダブルスは中国の「アキレス腱」といわれているが、傅海峰/蔡贇(中国)の最強ペアを解消させて以降、世界ランク1位に立ったペアはいない。ロンドン五輪では5種目完全制覇を遂げた中国にとっては、今後も悩みの種となりそうだ。

 

 

欧州の雄・ボー(左)/モーゲンセン(デンマーク)は今年の全英OPを制覇。そのほかも上位に入る活躍をみせている

韓国や中国以外では、世界ランク2位のボー/モーゲンセン(デンマーク)、同4位のセティアワン/アッサン(インドネシア)、そして日本の早川賢一/遠藤大由、台湾の李勝木/蔡佳欣らが安定して世界ランク上位をキープしている。

経験豊富なベテランのボー/モーゲンセン、実力上位のセティアワン/アッサンの安定度は高く、これからの五輪レースを牽引する存在となるのは間違いない。

とくにボー/モーゲンセンはロンドン五輪で銀メダルを獲得しているベテランペアで、五輪レースの戦い方も熟知している。上半期はSS4大会にしか出場していないが、各国の選手にとってはこれからも侮れない強敵となりそうだ。

 

 

日本のエース・早川賢一(左)/遠藤大由も好調をキープ

 

海外選手の活躍が目立つなかで、日本の早川賢一/遠藤大由も負けてはいない。SS優勝こそないものの、今年はコンスタントに上位まで食い込んでいる。全英OP、シンガポールOPでは4強に入り、その他のSSでも準々決勝まで確実に勝ち進んでいる。格下相手にも取りこぼしをしない堅実性が上がってきた印象だ。

 

日本選手では平田典靖/橋本博且が世界ランク16位につけているが、上半期の結果を見るとインドOP8強が目立つ程度で、そのほかは苦しい戦いが続いている。同様に園田啓悟/嘉村健士も大きな結果がなく、世界ランクも二十位台。このままでは後半戦も厳しい状況となりそうだ。

逆に世界ランクを伸ばしているのがB代表の数野健太/山田和司だ。SSに出場する機会は限られているが、GPGやGPなどの大会に出場して好成績を残し14位まで浮上してきた。現在は早川/遠藤、に続いて2番手の位置にいる。ベテランの強みを生かして、さらにランクをあげていきたい。

 

スーパーシリーズ上半期上位結果

 

■選手名

柳延星(ユー・ヨンソン)

李龍大(イ・ヨンデ)

高成炫(コ・スンヒョン)

申白哲(シン・ベクチョル)

金基正(キム・キジュン)

金沙朗(キム・サラン)

傅海峰(フ・ハイフン)

張 楠(ツァン・ナム)

洪 煒(ホン・ウェイ)

柴 飈(チャイ・ビャオ)

劉小龍(リュウ・シャオロン)

邱子翰(チュウ・ツィハン)

李勝木(リ・シェンム)

蔡佳欣(ツァイ・チャーシン)

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