スディルマン杯 中国−インドネシア戦 ダイジェスト

スディルマン杯(中国・東莞)7日目は、決勝トーナメントの準決勝、中国−インドネシア戦が行なわれた。地元でスディルマン杯10回目の優勝をめざす中国は、インドネシアを3−1で破り決勝に進出した。ここでは両国の試合をダイジェストでお伝えしよう。

■5月16日

◆決勝トーナメント準決勝 ダイジェスト

中  国(A1位) 3−1 インドネシア(C1位)

優勝候補の中国は、男子ダブルスで12年ロンドン五輪金メダリストの蔡贇/傅海峰を起用。スーパーシリーズではお互いに後輩選手とペアを組んでおり、団体戦だからこそ実現したレジェンドペアだ。対するインドネシアは14年全英OP、アジア大会優勝の実績を誇るセティアワン/アッサンが出場。セティアワンは08年北京五輪の金メダリストということもあり、3選手が五輪金メダリストという豪華な顔ぶれとなった。

 

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注目の試合は、どちらも主導権を譲らない好ゲームに。1ゲームではインドネシアペアがリードして13−9とするも、中盤に蔡贇/傅海峰が5連続ポイントで盛り返し逆転。その後も、互いに取っては取り返すのシーソーゲームとなったが、17−16から一気に抜け出したセティアワン/アッサンが1ゲームを奪った。2ゲーム目も前半で接戦となった両ペアだったが、勝負際ではペアとしての成熟度が高いインドネシアがリード。最後は21−17でセティアワン/アッサンが切り抜け、インドネシアに貴重なポイントをもたらした。

 

 

男子ダブルスを制し、次につなげたインドネシア。しかし、シングルスは男女ともに世界ランク1位の諶龍、李雪芮が勝ち星を重ねて、中国が2−1と逆転に成功する。後がないインドネシアは、女子ダブルスに望みを託すことになったが、この展開はおそらく、両国にとっても想定通りのシナリオだったはず。インドネシアとしては、男子ダブルスの勝利が前提ながら、男女シングルスは落としても、女子ダブルスに可能性をかけていたに違いない。女子ダブルスをインドネシアがとれば、混合ダブルスの名手・アーマド/ナトシールの勝負に持ち込むことができるからだ。

ただし、中国もそれを見越したうえで、男子ダブルスと混合ダブルスを兼ねていた張楠を、混合だけに専念させるオーダーを選択。両国の緻密な駆け引きが随所で展開されるのも、スディルマン杯ならではともいえる。

 

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そして大事な一戦となった女子ダブルス。中国は従来のペアを組み替え、於洋が唐淵渟と組んで出場。インドネシアは世界ランク7位のマヘスワリ/ポリィで挑んだ。

大方の予想では、ペアの組み替えがあっても中国有利という考え。しかし、第1ゲームは、その下馬評を覆すかのようにインドネシアペアが奮起。1点を交互に奪い合う激しい展開となり、14−14からマヘスワリ/ポリィが4連続ポイントでリードを奪う。すると、この後も勢いをキープし、なんとか最初のゲームをインドネシアがつかんだ。

2ゲームに入っても両ペアともに意地を見せて好勝負を演じていたが、中盤以降は中国ペアにリズムが生まれ、少しずつインドネシアとの差が生まれ始める。2ゲームを21−17で於洋/唐淵渟が奪い返すと、ファイナルゲームも6連続ポイントを含む総攻撃を見せて中国のウイニングポイントをつかみとった。

 

この勝利で10回連続となる決勝進出を決めた中国。一方のインドネシアは、07年以来の決勝進出とはならず、無念の4強止まりとなった。

 

※世界ランキングは5月14日付

投稿日:2015/05/16
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