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スディルマン杯 展望

男女混合による世界国別対抗戦スディルマン杯が、中国・東莞(トンガン)で開幕する。スディルマン杯は世界チームランキングの上位順に4つのグループに各国が振り分けられ、各グループで予選リーグを行った後に決勝トーナメントが行われる。世界トップ12がひしめき合う第1グループは、中国、韓国、デンマークなどがおり、世界ランク4位の日本はBリーグで台湾、ロシアと対戦する。ここでは第1グループの各リーグを展望しよう。

 

◆Aリーグ

中国(1位)・タイ(7位)・ドイツ(9位)

各種目の世界ランク1位が名を連ねる中国が、ダントツの存在感を示しているAリーグ。この牙城を崩すのは相当難しく、中国の1位通過は堅い。タイとドイツにとっては、中国戦後の直接対決を制して2位通過をねらうことになりそうだ。タイは男子シングルスのベテラン、ブーンサック・ポンサナと、13年世界選手権女子シングルス優勝のラトチャノック・インタノンの2本が強み。対するドイツも男子シングルスにマーク・ツーベラー、混合ダブルスにフックス/ミシェルズを擁しているが、男女ダブルスに若干の見劣りがある。総合力としては、ややタイに分がありそうだ。

バドスピ順位予想/◎中国 ○タイ △ドイツ

 

◆Bリーグ

日本(4位) 台湾(6位) ロシア(12位)

シード国の日本にとっては台湾との勝負が大きなポイントとなる。両国は戦力的に大きな差はなく、日本が確実にポイントを獲得できそうな種目は女子ダブルスの髙橋礼華/松友美佐紀。男女シングルスは、台湾にスーパーシリーズ(SS)優勝経験のある周天成(男子単)と戴資穎(女子単)がおり、日本上位の桃田賢斗、奥原希望にとっては苦しい戦いが予想される。男子ダブルスも実力拮抗でどちらに転ぶかわからない。

そう考えると、5種目のなかで鍵となりそうなのが混合ダブルスか。日本は混合ダブルスとして招集された数野健太/栗原文音のほかにも、スーパーシリーズ4強の実績がある早川賢一/松友美佐紀の選択肢がある。最近の台湾は混合ダブルスがアキレス腱のため、男女ダブルスに出場予定の早川と松友が、混合ダブルスも兼ねて出場することも大いにありえる。その後のコンディションを考えると2人の負担は大きいが、2位通過になると決勝トーナメントで韓国、中国と当たる可能性が出てくるため、なんとかこの局地戦をモノにして試合を有利に運びたいところだ。

バドスピ順位予想/◎日本 ○台湾 △ロシア

 

◆Cリーグ

デンマーク(3位)・インドネシア(5位)・イングランド(11位)

欧州の雄・デンマークとバドミントン王国復活に懸けるインドネシアが同じグループに入った。シード国はデンマークだが、今回のスディルマン杯には男子のトップダブルス・ボー/モーゲンセン、女子のトップダブルス・リターユール/ペデルセンが不出場。デンマークにとっては大きな戦力ダウンとなり、厳しい戦いが予想される。一方のインドネシアも、男子シングルス・エースのトミー・スギアルトが欠場するなど、戦力が整っていない状況。ただし、インドネシアは世界トップクラスの男子ダブルス、混合ダブルスで強みを発揮するため、残りの女子シングルス、女子ダブルスでいかにポイントを稼ぐかが勝利の行方を決めそうだ。

バドスピ順位予想/◎インドネシア ○デンマーク △イングランド

 

◆Dリーグ

韓国(2位) インド(8位) マレーシア(10位)

4リーグのなかで「死のリーグ」といえるのがDリーグ。各選手の世界ランクを見ると韓国が頭一つ抜けていそうだが、男女ともに豊富なシングルス陣が目立つインド、リー・チョンウェイが復活するマレーシアも虎視眈々と1位通過をねらっている。とくにこの数年で目覚ましい活躍をしているインドは、韓国、マレーシアにとっては侮れない存在といえるだろう。男女ともにダブルスは安定しないが、実力派のシングルス選手がダブルスを兼ねる可能性も少なくはない。普通に戦えば経験豊富な韓国やマレーシアに分はあるが、勝負は水物。勢いに乗ればインドがライバル2国を突破することも大いに考えられる。

バドスピ順位予想/◎インド ○韓国 △マレーシア

 

※カッコ内の世界チームランキングは4月9日時点のもの

※決勝トーナメントにはリーグ上位2カ国が進出

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